全ト協/自民・公明にトラック運送業界からの要望を説明

2023年11月14日 13:53 / 経営

全日本トラック協会は、10月30日に開催された自由民主党「予算・税制等に関する政策懇談会」に出席し、トラック運送業界からの最重点要望事項を説明した。

<自由民主党「予算・税制等に関する政策懇談会」>

20231114TRUCK - 全ト協/自民・公明にトラック運送業界からの要望を説明

また11月7日には自由民主党トラック輸送振興議員連盟(細田博之会長、加藤勝信会長代行)、8日には公明党トラック議員懇話会(北側一雄会長)に出席し、同様に説明を行った。

今回説明を行った最重点要望事項は、燃料価格高騰への支援、「物流革新に向けた政策パッケージ」「物流革新緊急パッケージ」に基づく支援、高速道路料金等の引下げ、物流基盤の整備、税制改正関連要望事項など。

(1)燃料価格高騰への支援
軽油価格の高値水準が続き、かつ長期化していることを挙げ、軽油価格が1円上がるとトラック運送業界の負担額が1年で150億円増となり、業界存続の危機にあることを説明。政府は燃料油価格激変緩和対策事業など、中小事業者に対する各種支援策を講じているが、引き続き荷主への転嫁が難しい中小業者における燃料価格の負担軽減として、「燃料油価格激変緩和対策事業の継続」、「地方創生臨時交付金の継続」を要請した。

(2)「物流革新に向けた政策パッケージ」「物流革新緊急パッケージ」に基づく支援
大きく分けて、「商慣行の見直し」と「物流の効率化」の2つを要請。

「商慣行の見直し」では、標準的な運賃、燃料サーチャージ及び高速道路料金の確実な収受に向けて、荷主企業等に対してさらなる働きかけを要請。また荷主対策の深度化のさらなる推進として、長時間の荷待ちや無理な運送依頼など、違反原因行為の疑いがある荷主企業に対しての積極的な働きかけや要請、勧告・公表の実施を求めた。

「物流の効率化」としては、人材確保に向けた支援として、免許取得及び職業訓練等への支援を要請した他、特定技能制度による外国人材の活用に向けた支援を要請。トラック運送業において、外国人材の受入れが可能となる特定技能制度が活用できる措置を求めた。

(3)高速道路料金等の引下げ
高速道路料金については、ドライバーの拘束時間短縮等働き方改革の実現等の点から、高速道路の利用促進を図るべく、NEXCO3社の料金水準の引き下げを要請。

また、大口・多頻度割引の拡充措置の継続と実質50%割引への拡充と恒久化、首都高速・阪神高速・名古屋高速・本四高速における割引制度の拡充などを求めた。

(4)物流基盤の整備
平常時・災害時を問わず安定的な輸送確保のため、高速道路ネットワークの整備・充実、休憩・休息施設・中継物流拠点の整備・拡充を要請。「重要物流道路」の指定や指定道路への集中投資、SA・PA、道の駅における駐車スペースの整備・拡充などを訴えた。

(5)税制改正関連要望事項
トラックの取得・保有・走行の各段階における荷重で複雑な自動車関係諸税の簡素化・軽減を要請したほか、走行距離課税の導入など新たな税負担について反対であることを表明。また自動車関係諸税における営自格差の拡充、来年3月末で適用期限を迎える中小企業向け賃上げ促進税制の延長などを要請した。

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