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2024年11月05日 13:18 / 施設・機器・IT
豊田通商、先進モビリティ、日本工営、みずほリサーチ&テクノロジーズの4社は11月5日、トラックメーカー4社(いすゞ、日野、三菱ふそう、UDトラックス)とともに、新東名高速道路で自動運転技術を用いた大型トラックによる走行実証を開始した。
豊田通商がプロジェクト推進と全体計画管理、先進モビリティが車両システム開発と評価試験、日本工営が実証実験運営、みずほリサーチ&テクノロジーズが自動運転レベル4トラックを活用した物流システムの中で有用性の高い事業モデルの検討、事業性分析等、トラックメーカー4社は走行環境・運行条件の整理、評価、実証実験計画立案を担当する。
今回の実証では、新東名高速道路の駿河湾沼津SA~浜松SA間で、自動運転を社会実装する際に必要となる複数の機能の確認や検証を個別に実施。
具体的には、出発・到着地点において自動で発車・駐車を行う自動発着システムや、緊急時に停止するための制動機能、道路周辺に設置されているITSスポットなどの路側機器から発信される故障車や落下物情報等の有用性、走行時の遠隔監視機能などを確認・検証する。
いすゞ・UDトラックスの車両は、いすゞの大型トラック「ギガ」をベースに開発した自動運転レベル4トラックを各社1台ずつ使用。車両総重量(GVW)25トンの6×2モデルに、自車の位置を推定する「GNSS(衛星測位システム)」、車両の挙動を検知する「IMU(慣性計測ユニット)」、前方・側方の物体を検知する「ミリ波レーダー」、車両周辺360°をスキャンする「LiDAR」などの高性能センサを搭載。ボディには”RoAD to the L4”のロゴデザインと各社の企業ロゴをデザインしている。
豊田通商など4社は、ドライバー不足などの社会課題解決に向け、2021年度に経産省・国交省から「自動運転レベル4等先進モビリティサービス研究開発・社会実装プロジェクト(RoAD to the L4)」の「高速道路における高性能トラックの実用化に向けた取り組み(テーマ3)」を受託。
また直近では国交省事業「高速道路における路車協調による自動運転トラックの実証実験」の実験車両協力者として採択されるなど、2026年度以降の幹線道路における自動運転トラックの社会実装を目指している。
4社は、これまでにも「トラック隊列走行の社会実装に向けた実証」(2016~2020年度)で、後続車の運転席を無人とした状態でのトラックの隊列走行技術を実現。現在実施中の2021年度から2025年度における取り組みでは、高速道路周辺の物流施設やSA・PAなどの中継エリア間における単独での無人走行の実現を目指し、その際に必要な外部インフラ機器からの支援、監視・管理などの運用、車両機能の検証を行っている。
なお4社は、今回の実証における評価結果を踏まえ、本プロジェクトの最終年度となる2025年度は、SAでの発車から本線の合流・車線変更、目的地点への駐車までを、より実際の走行に近い形で検証する予定。
また、今後は経産省が主導する「デジタルライフライン全国総合整備計画」におけるアーリーハーベストプロジェクト「自動運転サービス支援道の設定」の一つである、自動運転車優先レーンを活用した実証実験を実施していく予定としている。