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2025年03月21日 14:45 / 施設・機器・IT
「住宅デバイス」の研究開発や情報発信を行う住宅デバイス共創機構設立準備室は3月18日、道路からの自動置き配に対応する商用バンサイズ車両「自動配送車両中型タイプ」を公表した。
現在、同機構では、交通量や道路状況に応じて、より安全・確実に荷物を届けるため、ロボット小型に対応した300mm、車両小型に対応した750mm、車両中型に対応した1900mmの3種類の受け取り高さを想定している。今回、最も高所のポートを使用する、商用バン程度のサイズとなる車両中型タイプについて概要を公開した。
この高さは、安全性の観点から決定しており、車両中型は最大25kgの荷物に対応する。重い荷物を支えて移動させるには、ロボット側の重量や強度が求められるため、荷物の投入作業中に人がぶつかった場合には、死亡事故も想定する必要がある。そのため、第三者が誤ってぶつかる危険を減らすため、1900mmという高さを設けた。
例えば道路標識は、歩道または路面から1800mmの高さを設置基準として、歩行者の障害を極力少なくしている。
道路からの自動置き配では、車両が配送先の所定位置で停車すると、車両が備えるアームが、荷物を車外へと運び出して置き配をする。この時、車両道路と受け取りポートのボックスが同じ基準点に準じて設計されていると、大きな調整をせずとも差し出された荷物とボックスとの位置が合うため、スムーズな配送が可能となる。
ドライバーが運転する場合にも、受け取りなどが不要のため、配達完了までの所要時間が短く、効率の良い配送ができる。また、ドライバーが配送先の玄関まで往復する時間もなくなり、追い越ししにくい道で後続車両が待たなければならない時間も最小限となる。
「自動配送車両中型タイプ」は、既存の商用バン相当のサイズの自動走行車両で、一般車両と同程度の速度で車道を走行し、配送先まで移動する。配送先へ到着した後は、道路に面した受け取りポートに荷物を投入する。将来的には、完全自動運転・自動投入を用いた自動配送を実現することを目指す。
自動車の自動運転は、現在多くの自動車メーカーが研究開発を進めており、今後さらに高度な自動運転車両が販売されることが予想される。しかし、完全自動運転の車両が市販されるまでにも、担い手不足などの物流課題は進む。この配送車両は、完全に自動化されるまでの間も手動や半自動で運転を行ったり、荷物の受け渡しを行ったりすることにも対応する。
機構では、人材不足や高齢化が進む中でも、無人で配送を行う車両やロボットを有効に活用することで、より多くの人が今後も荷物配送サービスを利用し続けられる社会の実現を目指している。早期に実装を進めるための準備として、無人配送に対応した住宅の普及を推進する。今後、車両中型以外の配送手段(車両小型・ロボット小型)や、具体的な受け渡し手段についても公開する予定。