いすゞ/天然ガス大型トラック「ギガLNG車」「ギガCNG車」を改良、安全性能を向上
2025年10月16日 13:24 / 車両・用品
いすゞ自動車は10月16日、国内唯一の天然ガストラックである大型トラック「ギガLNG車(液化天然ガス車)」および「ギガCNG車(圧縮天然ガス車)」を改良して発売した。
<ギガCNG車、ギガLNG車>

今回の改良では先進安全装備を拡充。ディーゼル車に展開しているEDSS(ドライバー異常時対応システム)を、新たにオプションで採用した。
ドライバーの状態をモニタリングするドライバーステータスモニター(DSM)のカメラが異常を検知した場合、またはドライバー自身がEDSSスイッチを操作すると、ブレーキ制御を自動で開始し、徐々に速度を落として停止する。
EDSSが作動すると、マルチインフォメーションディスプレイの警告画面の表示と音声警報で、システムの作動をドライバーに知らせ、車外にはホーンとハザードランプ・ブレーキランプの点滅で、異常事態を知らせる。また、あらかじめ設定したアドレスにメールによる通知も行う。
<EDSS作動イメージ>

天然ガスを燃料とするギガLNG車・ギガCNG車は、ディーゼル車と比較して、大気汚染の原因とされるPMおよびNOxの排出量が極めて低く、環境負荷低減に貢献する。特に液体燃料であるLNGは、ディーゼル車とほぼ同等の時間で充填でき、1充填あたり1000km超の航続距離を実現している。
また、ギガLNG車・ギガCNG車にはCNガス(バイオメタンやe-methane)を燃料として使用することが可能。これまでにCNガスを用いたさまざまな実証事業でも、改造を加えることなく走行できることが確認されており、今後、CNガスの普及が進めば、ガス燃料車は早期に低炭素・脱炭素化することが期待されている。
GVW25tの低床4軸車・キャブ付きシャシ、243kWエンジン+9速AMT車の東京地区希望小売価格(消費税込)は、LNG車が3855万8300円、CNG車が3070万6500円。
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