関東運輸局/トラック・物流Gメン「集中監視月間」荷主等に130件の是正指導

2025年12月24日 09:46 / 経営

関東運輸局は12月23日、トラック・物流Gメン「集中監視月間」(10月・11月)の管内の取り組み結果を発表した。

適正な取引を阻害するおそれのある荷主や元請事業者等に対して、129件の「働きかけ」と1件の「要請」を実施した。働きかけの内訳は、荷主83件、元請29件、その他17件。「要請」を実施した荷主に対しては、今後改善計画の提出を求め、改善計画に基づいた取組みの確認等を行う。

<違反原因行為の割合>
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違反原因行為の割合を見ると、長時間の荷待ち40%、契約にない附帯業務38%、運賃・料金の不当な据置き7%、過積載運送の指示・容認5%、異常気象時の運送依頼5%、無理な運送依頼5%だった。

今回、トラック事業者への「違反原因行為実態調査」に加え、Gメン調査員による情報収集や関係行政機関から入手した荷主情報等について、さらに詳細な情報を得るためトラック事業者へ個別にヒアリングを実施するなど追加での補充聴取を実施。また、違反原因行為の確認のため、荷主等の物流施設に現地調査を実施し、実態の把握を行った。

また、荷主・元請事業者に対して、トラック事業者が関係法令を遵守して、事業を遂行することができるよう荷主等が配慮することの重要性について、理解を得るための周知・協力要請等の荷主パトロールを精力的に実施した。

パトロールについては、公正取引委員会、労働局・労働基準監督署と連携して、合同で合計25回実施し、約380社を訪問した。訪問先の内訳は、荷主349社、元請7社、倉庫業他24社。

合同パトロールでは、関東運輸局が、長時間荷待ちの解消等に対して、荷主が配慮することの重要性を説明し、適正な取引環境に向けた取組みについての協力要請などをした。公正取引委員会は、取適法の施行により、「特定運送委託」が規制の対象取引として追加となることなど改正内容についての説明や周知など行った。労働局は、トラックドライバーの労働環境改善に向けて、改善基準告示の遵守に関する協力の要請をした。

<荷主パトロール等の活動状況>
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さらに、国土交通本省の取組みとして東京都内で実施された大規模荷主パトロールに、関東運輸局と管内運輸支局のトラック・物流Gメン、東京都トラック協会Gメン調査員も参加した。

そのほか、「物流改正法」に関する説明会として、関東運輸局・関東経済産業局・関東農政局の3局共催で、説明会をオンラインで開催。参加者約300人に対して、改正物効法やトラック適正化二法、持続可能な食品等流通緊急対策事業について、各局から説明、質疑応答を実施した。

また、山梨県主催「やまなし未来物流大会」に参加。参加者約130名に対して、トラック適正化二法のポイントやトラックGメンの活動について説明した。

■関東運輸局トラック・物流Gメンによる 2025年度「集中監視月間」の取組みについて
https://wwwtb.mlit.go.jp/kanto/content/000364300.pdf

中国運輸局/トラック・物流Gメン「集中監視月間」で荷主2社に要請、働きかけ37件

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