SM物流研究会/独占禁止法「物流特殊指定改正案」でパブリックコメント提出準備

2026年03月24日 17:38 / 経営

スーパーマーケット24社が参加するSM物流研究会は3月24日、公正取引委員会が現在実施している「特定荷主が物品の運送又は保管を委託する場合の特定の不公正な取引方法(物流特殊指定)」改正案等に対する意見募集に対して、意見を提出し、公聴会に参加する方針を示した。同日開催された記者会見で、渋谷剛座長(ライフコーポレーション執行役員首都圏PC・物流本部本部長)が明らかにした。

<渋谷座長(右)>
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渋谷座長は、「(着荷主規制が発表されたことを受け)先日開催した、SM物流研究会に公正取引委員会さんにお越しいただき、小売側として、荷待ちと荷役に対するいろいろな取り組みをしていることを、まず説明して、情報を共有した。また、公正取引委員会さんが言っていることがどういうことなのか、意見公開した」と述べた。

公正取引委員会から説明を受ける中で、小売業からは、「着荷主にどの企業が該当するのか?小売なのか、卸なのか?、DC、TCや物流センターを委託している場合はどうなるのか?」の質問が多く上がったという。物流効率化法では、「物流パターンごとの荷主の考え方」が公表されていて、誰が荷主なのかが分かりやすい。

一方で、現時点で、公正取引委員会が発表している内容では、荷主が誰なのか見えにくい状況がある。この点について、その場で意見交換をした。また、SM物流研究会として、パブリックコメントを提出するため、会員企業に対して、物流特殊指定の改正案についてのアンケートを実施している。可能であれば、意見公聴会にもSM研究会として参加する予定だ。

<特定企業専用倉庫・配送センターの運営を委託している場合>
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出典:物流パターンごとの荷主の考え方

例えば、経済産業省が発表している「物流効率化法に係る物流パターンごとの荷主の考え方」によると、小売の配送センターなど特定企業専用の物流拠点の運営を卸売業者等が受託し、他の卸売業者等が該当企業(スーパー)のために行う仕入れもまとめて受渡し・発送している場合、該当企業(スーパー)を荷主とする。

<小売専用センターを卸売業者が運営し3PLを利用している場合>
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出典:物流パターンごとの荷主の考え方

また、卸売業者が3PLを利用している場合も同様に、専用センターを利用する該当企業(スーパー)を荷主としている。しかし、多くの食品小売業は、物流センターの運営を食品卸売業に委託している。さらに、物流センター内の商品在庫の所有権は食品卸売業側にある。そのため、物流特殊指定の場合の荷主は、物流効率化法とは異なる概念になる可能性があるという。

<具体的な禁止行為の概要>
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出典:公正取引委員会発表資料

今回の物流特殊指定の改正案では、着荷主による発荷主に対する特定の行為として「契約外の荷待ち等を運送事業者を通じて行わせることによって、発荷主の利益を不当に害する行為」を新たに物流特殊指定の対象にする。

具体的には、「不当な運送の役務以外の役務その他の経済上の利益提供要請(附帯業務等)」「不当な運送の変更及びやり直し(荷待ち・やり直し等)」が禁止行為となる。

しかし、具体的な運送の役務以外の役務に、どのような行為が該当するのか?また、荷待ちについて、どのような基準で判断するのか?それぞれについて、具体的に小売業者が対応できる明確な基準が必要となっている。

なお、国土交通省が公表している「貨物自動車運送事業法附則第1条の2に基づく荷主への是正指導指針」では、長時間の荷待ちとは、1時間以上の荷待ち(荷待ちのみで把握していない場合は2時間以上の荷待ち・荷役等)が恒常的に発生している場合と定義。

また、荷役等時間は、トラックドライバーが行う荷役その他の附帯業務に従事した時間であって、荷役等に従事していない時間は除かれると規定。荷役等時間から除くこととしている「荷役等に従事していない時間」とは、トラックドライバーが、トラック事業者の業務上の指示等により休憩する時間等を指し、当該時間は荷役等時間に含まれないが、迅速に車両を動かせるような状態での待機や荷役作業中の立会いが必要であるなど、業務から完全に離れることができず、実質的に休憩がとれていない時間は、「通常貨物自動車の運転の業務に附帯する業務」に従事している時間に該当し、荷役等時間に含まれると定義している。

物流効率化法に係る物流パターンごとの荷主の考え方

貨物自動車運送事業法附則第1条の2に基づく荷主への是正指導指針

SM物流研究会の取り組み

独占禁止法/物流特殊指定改正案「着荷主規制」導入「着荷主による契約外の荷待ち・附帯業務」禁止

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