国土交通省/2026年度予算「レベル4自動運転トラックの社会実装」に3億2700万円計上

2025年09月01日 12:52 / 経営

国土交通省物流・自動車局は8月26日、2026年度予算の概算要求で「レベル4自動運転トラックの社会実装」に3億2700万円を計上した。

<自動運転トラックの社会実装の推進>
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2026年度以降のレベル4自動運転トラックの社会実装に向けて、自動運転の1対多運行の実現やセミトレーラ、ダブル連結トラックでの自動運転の開発・導入等を進める事業者の取組を支援する。

「物流拠点間の幹線道路における自動運転トラックによるピストン輸送」「自動運転トラックの活用に資する物流拠点の整備・最適化」などで、道路運送事業者、自動運転関連事業者などを支援する。

補助対象経費は、「自動運転トラックの車両購入費・部品費・架装費」「自動運転トラックに対応した駐車スペース、トラックバース等の造成・舗装費用」「自動運転トラックの1対多運行に向けた運行システム等の開発・構築費用」「自動運転トラックの社会実装に向けた初年度の運行経費」などを想定している。

さらに、自動運転(レベル4)法規要件の策定として、2億3100万円を計上。自動運転車の社会実装に向けて、三位一体の総合的な安全対策のあり方や国際的な議論・動向等を踏まえ、自動運転(レベル4)車両としての責任範囲と判断のあり方の両面から、社会が受け入れられる自動運転車の安全水準を明確化するために調査検討を行うとしている。

<多様な担い手の確保・育成のための環境整備>
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また、多様な担い手の確保・育成のための環境整備に4億7200万円を計上した。多様な人材が活躍できる職場環境整備に向けて、中小物流事業者における機械化・自動化・省人化・デジタル化などを支援するとともに、物流倉庫における外国人材の適正な受入環境を確保する。

具体的には、テールゲートリフター、トラック搭載クレーン等の導入による荷役作業に係る時間や作業負担の軽減などの車両の効率化設備導入支援など、車両の効率化設備の導入支援を実施。

予約受付、動態管理、求貨求車システム、原価算定に資するシステム等の導入、物流標準化・データ連携、事業継承など業務効率化・経営力強化支援なども行う。

一方、トラック・バス等商用車の電動化技術、水素や合成燃料をはじめとするカーボンニュートラル燃料の実用化へ向けた開発促進も強化。

商用電動車の導入ガイドラインの策定及び電動車の性能等の公表制度創設に向けた調査を行うとともに、運送事業者(トラック・バス・タクシー)、地方公共団体、再生可能エネルギー発電事業者等の連携の下、電気自動車、再生可能エネルギー、蓄電池を組み合わせたモデルの実証事業を実施し、商用電動車の導入を促進する。性能評価・導入促進事業として9600万円を盛り込んだ。

またトラック・バスに関しては、2050年カーボンニュートラル実現に向け、産学官連携のもと、重量車の電動化技術と水素、合成燃料をはじめとするカーボンニュートラル燃料における内燃機関分野等の開発促進の強化を図るものとして、5億7100万円を計上。大型車向けブレーキ回生技術の開発や、水素燃料電池トラックの重量車燃費測定法の確立などを計画している。

2026年度物流・自動車局関係予算概算要求概要

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