日野自動車は、日野販売会社メカニックの自動車整備士検定合格を支援する養成施設「日野自動車21世紀センター特定分教場」をこのほど開設し、8月20日~9月26日に講習を実施。受講者の声を同社サイトで公開した。
「日野自動車21世紀センター特定分教場」は、ディーゼルエンジンで動く普通自動車などの基本的な整備ができる資格「三級自動車ジーゼル・エンジン」の未取得者に対し、座学や実技研修を通じて、自動車整備士技能検定の合格を支援するもの。今回の講習には、日野販売会社と日野から第1期生として5人が参加した。
<工具を手にする受講生>

三級自動車ジーゼル・エンジンは、最少催行人数割れ、希望する資格区分の講座が未開催、定員オーバーなどの理由で地元の講習所で受講できない場合があるが、日野が養成施設を設けることで受講機会を安定的に確保でき、顧客の車両の稼働を支えるメカニック人財の増強を後押しする。
また講習期間が一般的な講習所のおよそ1/6の約1カ月間と短いため、受講生が短期集中で効率的に知識技術を習得でき、販売会社のニーズに合わせて繁忙期を避けた時期に開講できるのが特徴。
講習は座学と実技を実施し、実技研修では、実務に使う工具や部品を実際に手にして整備方法を学ぶ。「座学と実技の講義が交互にあるので理解しやすい」「職場ではまだ担当していないエンジンの分解・組立てを経験できるのでとても興味を持って楽しく学べている」と受講者からも好評だった。
<実務に使う機器類を見ながらテキストの内容を学ぶ>

今回受講した岐阜日野自動車の河地佑記さん(2024年入社)は、「年齢が近い同じ境遇の人が集まっていて、一人で地元の講習に通うよりも刺激を受けた」とコメント。また島根日野自動車の白石涼太さん(2024年入社)は「講習の理解度を測る中間テストの前には、受講者のみんなで教え合いました。地元の職場には同期や同年代がほとんどいないので新鮮な経験だった」と感想を語っている。
■<インタビュー>販売会社メカニックを対象に三級自動車整備士の養成施設を開設 刺激を受け成長した受講者の声
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