人とくるまのテクノロジー展2023/商用車の電動化技術に注目
2023年05月24日 16:30 / イベント・セミナー
自動車関連技術の展示会「人とくるまのテクノロジー展 2023 YOKOHAMA」(主催・自動車技術会)が、5月24日にパシフィコ横浜で開幕した。26日まで開催される。
<人とくるまのテクノロジー展2023の会場>
例年、多くの最新技術が披露されるこの展示会だが、今年は499社が出展し、うち16社が初出展、また出展内容では世界初が13件、日本初が21件と充実した展示会となった。
展示はEVを中心とした電動化技術に関するものが多く、特にe-アクスルなどパワートレインの小型化・高電圧化に関するものや、電動車に対応した各種部品、検査システムなどの出展が目立った。またバイオマス由来素材の展示も多く、カーボンニュートラルに向けての取り組みが急速に進展していることが伺える。
その中で商用車に関する展示では、いすゞ、日野が実車を展示したほか、複数の部品メーカーも関連技術を展示。乗用車同様、商用車も電動化技術が中心であったが、一方でエンジンの高効率化を図る先端パーツの展示もあり、過渡期ならではともいえる幅広い展示となっていた。
■いすゞ
今年3月に「エルフ」をフルモデルチェンジしたいすゞ。17年ぶりに一新された最新モデルとあって、数多くの新技術が採用されており、これらを中心に展示された。
<新型エルフを展示したいすゞブース>
中でも注目は、従来のシングルクラッチのセミAT「スムーサーEx」に代わって搭載された、新型トランスミッション「ISIM(アイシム:いすゞ・スムース・インテリジェント・トランスミッション)」。その特徴はデュアルクラッチ式(DCT)を採用したことである。小型トラックへのデュアルクラッチの採用は、三菱ふそうのキャンターに搭載されているDUONIC(デュオニック)に次ぐものとなるが、6段変速のデュオニックに対してISIMは9段変速としており、よりスムーズな変速と、燃費性能の向上が期待される。またフルードカップリングを備えているのも、DUONICと異なるところ。これにより発進時のギヤの負担を減らし、信頼性も向上するという。
<エルフに搭載された9段AMT「ISIM」>
■日野
昨年6月に発売された小型EVトラック「デュトロZ EV」を中心に展示。
<フロアをシースルーにしたデュトロZ EV>
小型EVトラックは昨年から今年にかけて、日野デュトロZ EV、いすゞエルフEV、三菱ふそうe-Canter(2代目)と相次いで新型モデルが登場したが、その中でデュトロZ EVは専用シャシ採用による超低床構造や、小型トラックでは珍しい前輪駆動(FF)方式の採用など、いすゞ、三菱ふそうとはコンセプトが大きく異なるのが特徴。特に超低床構造による低い地上高(約400mm)と広い荷室空間に注目する来場者が多かった。
<デュトロZ EVに搭載のパワートレイン。キャビン下に配置することで超低床フロア構造を実現している>
■ジヤトコ
研究開発中の電動車両用駆動ユニットe-アクスル2種を展示したジヤトコ。特に注目は、ピックアップトラックや商用車向けに開発された「変速機能付きタイプ」のe-アクスル。高い駆動力が求められるクルマに対し、変速機を使うことでモーターのサイズアップを抑制し、ユニットの小型化とコスト低減を実現するという。
<商用車向けの変速機能付きタイプe-アクスル>
本体左側にモーター、右側に変速機を配置した構成で、センター後方からドライブシャフトに接続する。本体そのものは非常に頑丈だが、ピックアップトラックなど荒地で使用されることも多いだけに、電子部品の信頼性検証を今後進めていくという。
■豊田合成
FCトラック用の大型高圧水素タンクを展示。先日実証実験が開始された、CJPTのFC小型トラック(いすゞエルフベース)に搭載されている水素タンクで、水素を約700気圧で圧縮し、乗用FCVのトヨタ・MIRAIの約8倍の水素充填を可能にしているという。
<FCトラック用の大型高圧水素タンク>
使われている基本的な技術は、MIRAI用水素タンクからの応用で、信頼性は既に実証済み。水素タンクは法規制により15年で交換が義務付けられているが、実際にはそれを大きく超える品質となっているという。
■シェフラー
乗用車向けの「4in1電動アクスル」などを展示したシェフラーだが、大型商用車エンジン向けのCO2削減ソリューションも多数展示された。
<トラック向けバルブトレイン>
「転がり軸受」や「カムプロファイル切り替え式ロッカーアーム」、フル可変バルブトレイン(iFlexAirシステム)などを使用したバルブトレインのフリクション低減など、エンジン効率を向上させる様々な技術が披露された。
シェフラーは、大型商用車に使用されるパワートレインの市場シェアについて、2035年の時点で燃料電池車を含む電気自動車(xEV)が40%、ハイブリッド車が30%、内燃機関車(ICE)が30%と予測している。ということは、35年の時点でも大型商用車のうち60%(HV30%+ICE30%)はエンジンを搭載している、ということになる。したがって、カーボンニュートラルを目指していく上で、同社の大型商用エンジン向けCO2削減ソリューションは重要な意味を持つといえるだろう。
■ZF
自動運転・車両制動・Eモビリティ・統合安全と4つの領域で多数の製品を展示したZF。中でもEVピックアップトラック用に開発されたe-アクスル「eBeam Axle」が注目を集めていた。
<電動ピックアップトラック用に開発されたeBeam Axle>
この「eBeam Axle」は、北米のピックアップトラックを電動化するために開発されたもので、リジットアクスルとモーター、インバーター、減速ギヤを統合したe-アクスル。現在主流の電池電圧400Vはもちろん、採用が拡大中の800Vにも適用可能。最大出力180kWから350kWを達成しているという。
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