イベント・セミナーに関する最新ニュース
一覧- いすゞA&S/新型フォワード用品装着車など富士スピードウェイで展示 (10月11日)
- ダイハツ/ジャパンモビリティショーに自動運転技術活用のAGVなど紹介 (10月10日)
- 極東開発/咲洲こどもEXPOに計量装置付ごみ収集車を出展 (10月08日)
- いすゞ/ジャパンモビリティショーで自動運転技術など展示 (10月08日)
- 全ト協/第56回ドライバーコンテスト、出場選手を発表 (10月08日)
2024年09月10日 15:55 / イベント・セミナー
国内最大級の物流・ロジスティクス専門展示会「国際物流総合展2024」が9月10日、東京ビッグサイト(東1~8ホール)で開幕した。13日まで3日間開催される。
199年のスタート以来、16回目を迎えたこの展示会だが、原材料・燃料等の価格上昇が長期化、さらに「物流の2024年問題」への対応も引き続き大きな課題となる中での開催となった今回は、「持続可能な道、物流の明日を育む」がテーマ。社会全体での注目度も高まっていることもあり、580社3242ブースが出展するなど過去最大の規模となった。3日間で7万人の来場を見込んでいる。
会場内には、物流拠点から庫内作業効率化、産業車両・運搬車両活用、業務改善支援まで非常に幅広い製品が出展されていたが、特に目立ったのは自動化・無人化への対応。トラックドライバーのみならず、倉庫なども含めて物流業界・製造業界は人手不足が深刻化しているが、この課題への対応が急ピッチで進められている。
車両関連で特に目立ったのは、自動フォークリフトの進化だ。作業速度の高速化はもちろんだが、新機能として、従来は困難だったトラックへの積み降ろしをアピールするメーカーが多い。自動倉庫との組み合わせで積み下ろしから保管、出庫作業まで大幅に省力化できるため、今後、急速な普及拡大が期待される。
<トラック積み込み/積み下ろし機能を披露したラピュタロボティクス>
その一つが、自動フォークリフト「ラピュタAFL」、自在型自動倉庫「ラピュタASRS」、ピッキングアシストロボット「ラピュタPA-AMR」を展示したラピュタロボティクスだ。「ラピュタAFL」は「トラック積み込み/積み下ろし」、ランダムな高さに対応可能な「パレット段積み」、左右クリアランス片側15cmに対応した「狭いエリアでの平置き」の3つの新機能が追加されたが、これをブース内でデモを行い、多くの来場者からの注目を集めていた。
なお、ラピュタAFLの場合、パレットの搬送は1時間あたり30枚程度が可能。16枚2段積みのトラックなら、約30分で積み下ろしができる。リフトマン確保が難しい倉庫や荷主にとって、心強い存在となりそうだ。
一方、フォークリフトでは自動化と並んでカーボンニュートラルへの対応も大きなテーマ。これに対する新たな取り組みとして注目を集めていたのが、コマツが参考出品したナトリウムイオンバッテリー搭載フォークリフト(コンセプトマシン)。バッテリーフォークはリチウムイオンバッテリー化が進められているが、鉛バッテリーと比べて高価なことが大きな課題。このため普及には壁がある。そこで期待されるのが低コスト化が期待されるナトリウムイオンバッテリーだ。リチウムイオンのような大容量化は難しいが、急速充電対応やバッテリー寿命ではリチウムイオンより優れた性能も有している。現在はまだ検証中だが、早期の商品化が期待される。
「物流の2024年問題」を背景に、需要が急増しているのが、トラック輸送の高効率化。これに応えるべくセミトレーラやダブル連結トラック、スワップボデーをパネル展示で提案したのが日本トレクス。現在は、特にダブル連結トラックの引き合いが多く、バックオーダーが約200台にも達しているという。
コールドチェーンの最新技術を展示したのがトプレック。普通免許(GVW3.5t)対応小型冷凍車からEV、FCEVの小型冷凍車、さらに乾燥モード付き直結式大型冷凍車など、市場のニーズに合わせた幅広いラインアップが並べられた。同社によると、ここ最近は輸送の効率化という点から、特に大型車の需要が増えているという。
<トータルパッケージプラン(TPP)」等を展示したブリヂストン>
ブリヂストンは、生産財ソリューションとしてリトレッドサービスやサブスクリプション型ソリューションサービス「トータルパッケージプラン(TPP)」等を展示したが、特に空気圧遠隔モニタリング「Tirematics」を大きくアピール。空気圧不足はトラブルに繋がるが、ドライバー任せではその管理は難しいのが実情。TPPのオプションとして用意されているサービスだが、トラブル防止のためにも、ぜひ導入したいサービスだ。
<スズキが展示した電動モビリティベースユニット。100kgの荷物を積載して約8度の坂を上ることができる。連続走行距離約30km>
スズキは、電動車いすの技術を応用した「電動モビリティベースユニット」を展示。これは配送、農業、土木建設など様々な業界でロボットの足回りとして活躍できると想定されるもので、今回は倉庫や工場などでのモノの運搬や省力化に貢献できるか調査を兼ねての出品だという。長さ920mm、幅600mmとコンパクトなサイズで、見た目は大きめのラジコンという感じだが、自動車も牽引できるパワーがあるという。多彩な用途に活躍することが出来そうだ。