東芝/EVトラックのコストを低減するニオブ系次世代バッテリーを開発
2024年11月06日 14:43 / 施設・機器・IT
東芝は、バスやトラックなど大型商用電気自動車向けの次世代リチウムイオン電池を開発したと発表した。
ニオブチタン酸化物(Niobium Titanium Oxide、以下NTO)を負極に採用した電池で、現在多くのEVトラックが搭載しているLFP(リン酸鉄リチウムイオン電池)と同等の体積エネルギー密度を持ちながら、約10倍以上の回数で超急速充電できる長寿命性能を備えるのが特徴。
5分間で約70%の超急速充電が可能で、超急速充電と放電を1万5000回以上繰り返しても80%以上の電池容量を維持するという。このため、1回の充電で100km程度走行できる必要最小限の電池を搭載し、1日あたり2、3回の超急速充電を繰り返すような運用条件でも15年以上(150万km相当)の利用が可能で、途中で電池を交換することなく、廃車まで使い続けられるという。
また、-30℃から60℃の環境下でも超急速充電が可能で、リチウムの析出が原理的に起こらないことから発煙・発火のリスクが極めて低く、釘刺し試験でも高い安全性(EUCAR hazard level 3)が確認されている。
商用車は稼働率が高く、厳しい外気温の中で運行されることが多いため、電動化には超急速充電、長寿命性能、高い安全性と信頼性が必要だが、この次世代電池はこれらの特徴を兼ね備える。また、超急速充電を繰り返し行うことができるため、電池搭載量を減らすことが可能で、さらに長寿命であるため、電池交換の必要性が大幅に減少する。この結果、商用電気自動車の初期コストと運用コストの両方を削減でき、総所有コストの低減が期待できる。
東芝は、2017年にNTOを負極に用いた次世代リチウムイオン電池の試作に成功し、2018年にはブラジルの資源会社であるCBMM(サンパウロ市)および双日と共同開発契約を締結し、商業化に向けた協業を開始している。3社は、開発したこの電池を電気バスに搭載し、今年6月からCBMMが権益を所有するブラジル・ミナスジェライス州のアラシャ鉱山で、実走行の実証実験を行っている。
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