国土交通省/全国約100郵便局に「軽貨物自動車の使用停止処分」弁明通知を送付
2025年09月03日 12:41 / 経営
国土交通省物流・自動車局安全政策課は9月3日、日本郵便に対して、軽貨物自動車の使用停止処分を行う手続きとして弁明の機会を付与する通知を行うと、トラックニュースの取材に回答した。
日本郵便は6月25日、一般貨物自動車運送事業者の許可取消処分を受けているが、日本郵便の保有車両台数は、貨物自動車約2500台、軽四輪車約3万2000台となっており、二輪車を除く四輪車で比率をみると、軽自動車の割合は92.2%を占める。
貨物軽自動車運送事業は、47都道府県にある各運輸支局(沖縄県は沖縄総合事務局)への届出制で、もっとも重い行政処分は「事業停止処分」となる。事業停止処分は、事業所への検査を拒む、虚偽の陳述をする、陳述をしないなどの悪質な8つの行為が対象となる。今回はそれよりも軽い「自動車その他の輸送施設の使用停止処分」を行う見込みだ。
3日中に全国の各運輸支局が、該当する郵便局に対して弁明の通知を行う。日本郵便による自社検査では、乗務前や乗務後のアルコールチェックや点呼の記録に不備があったことが明らかになっている。
輸送施設の使用停止処分は、各運輸支局が対象となる各郵便局に立ち入り検査をして処分を決定する。国交省が発表している「貨物自動車運送事業者に対し行政処分等を行うべき違反行為及び日車数等について 別表」によると、日本郵便の行為は、「点呼の実施違反」(最大100日車)、点呼の記録違反【記録の改ざん・不実記載】(60日車)などに該当する可能性が高く、輸送施設の使用停止処分160日車となる郵便局が発生する可能性がある。
処分日車数は、車両を停止する日数と対象車両数を掛け合わせた単位で、例えば、1台を10日間使用停止にすると10日車となる。
自動車等の使用停止処分は、原則として、違反営業所等に所属する事業用自動車について、処分日車数に基づき6カ月以内の期間を定めて使用の停止を行う。また、自動車等の使用停止処分の対象とする事業用自動車の数(処分車両数)は、処分日車数及び違反営業所等に所属する事業用自動車の数に応じ、所属する事業用自動車の5割を超えないものとすると規定されている。
そのため、複数台の車両を有する郵便局で、すべての軽貨物車両が使用できない状況は発生しない。仮に1台しか車両がない郵便局があった場合は全車両が使用停止となるが、日本郵便では、軽貨物についても外部委託の方針を打ち出しているため、配送は止まらない見込みだ。
一般貨物自動車運送事業者の許可取消のような重い行政処分の場合は、対面で行う聴聞を実施するが、今回は簡易な手続きである弁明の機会を付与した。弁明は原則として書面で行う。そのため、日本郵便側が反論等を行わない場合は、比較的短期間で処分が下される可能性が高い。
日本郵便が4月23日に発表した自社調査では、点呼が不適切であった郵便局は2391局、不明65局だった。各運輸支局で順次立ち入り検査を行っているが、すべての郵便局の立ち入り検査を終了するには時間を要する状況だ。
なお3日11時時点で、日本郵便の広報宣伝部に問い合わせたところ、「現時点では、弁明の通知を受け取った郵便局は確認できていない」と答えている。
■貨物自動車運送事業者に対する行政処分等の基準について(国交省)
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