大日本塗料/鈴与カーゴネットと協業し幹線輸送に「中継輸送」導入

2025年09月26日 17:16 / 経営

大日本塗料は8月5日、鈴与カーゴネットと協業し、長距離輸送に「中継輸送」を導入した。

2024年問題で懸念されるドライバー不足や長時間労働の課題に対応する施策で、ドライバーの負担軽減と輸送効率の向上、さらにCO₂排出量の削減を実現し、持続可能な物流体制を構築する。

<中継輸送の効果>
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大日本塗料の生産・物流拠点は栃木県や大阪府など、東西に離れて位置している。そのため、従来の長距離輸送ルートでは、法令で定められた労働時間や休憩を確保すると、1日で業務を終えることが困難だった。

今回、鈴与カーゴネットと運送ルートを共有し、中継拠点で荷物を引き継ぐ輸送を導入したことで、栃木~大阪間の輸送もドライバーが日帰りで運行できる体制を実現した。

これにより、無理のない勤務時間を確保し、ドライバーの働きやすい環境づくりに貢献するとともに、2024年問題に伴う労働時間規制へ対応する。

<20トントレーラを活用>
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従来、大日本塗料では、10トントラックを用いて塗料を輸送していた。しかし、この方式では運転席部分と荷台が一体となっているため、中継輸送を行う際にはドライバーが荷物の積み替えを行う必要があり、時間や手間がかかっていた。

今回導入した中継輸送では、20トントレーラー(運転席部分と荷台が分離可能な分離型)を使用。荷台を切り離すことができるため、中継拠点でドライバーが交代する際も荷物の積み下ろしが不要となり、交代の待ち時間や積み替え作業が大幅に削減できた。さらに、20トントレーラーを使うことで1回あたりの輸送量が2倍になり、輸送効率も大きく向上した。

さらに、中継輸送により、1回の輸送で運べる量が倍増するため、往復回数を減らすことができ、CO2排出量の削減にもつながる。同じ荷物量を、従来の体制で栃木県から大阪府へ10トントラックで配送した場合、1310kg-CO2を排出していたが、新しい体制での排出量は809kg-CO2となり、CO2排出量は約38%削減できる見込みだ。

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