軽貨物ロジスティクス協会は、10月24日の「軽貨物の日」に際し、軽貨物業界が直面する複合的な危機的状況の打開に向けた、新たな活動方針を公表した。
軽貨物業界では、再配達問題に加え、交通事故の増加、多重下請構造などの問題が指摘されている。同協会は、これらの問題の根底にあり、事態をさらに深刻化させているのが、業界の慢性的な「ドライバー不足」であると指摘する。
この状況を打開するためには、ドライバーが安心し誇りを持って働ける環境を整備し、軽貨物業界を次世代にとって魅力ある職種へと変革することが不可欠。このため同協会では「給与及び報酬の増額」、「労働時間の適正化」、「安全運転と健康の確保」、「多重下請け構造の是正」、「一般社会や利用者への周知」の5項目を今後の「重点課題」として設定、総力を挙げて取り組む。
同協会の瀬戸口 敦理事長は「今回の宣言は改めて我々会員一同の決意をまとめたもの」とコメント。「現在軽貨物業界が直面しているいわゆる物流危機は、国民生活における暮らしの安心そのものを脅かすものであると考えます。我々の使命は、この業界をより良いものにし、次世代へ希望あるバトンを託すことです。5つの重点課題は、主役であるドライバーが“誇りをもって働くことができる、持続可能で魅力ある業界を創る”という我々の信念です」と述べている。