全ト協/秋の全国交通安全運動「飲酒運転の根絶」「追突・交差点事故防止」推進

2023年08月21日 16:46 / 交通

全日本トラック協会は8月17日、秋の全国交通安全運動(9月21日~30日)について、全国重点である「こどもと高齢者を始めとする歩行者の安全の確保」、「夕暮れ時と夜間の交通事故防止及び飲酒運転の根絶」、「自転車等のヘルメット着用と交通ルール遵守の徹底」に留意し、さらに、事業用トラック向けの対策を含め、積極的に取り組むと発表した。

事業用トラック向けの対策としては、事業用トラックによる飲酒運転事案や、事故の約半数を追突事故が占め、かつ、死亡・重傷事故の約4割が交差点で発生している現状を踏まえ、「飲酒運転の根絶」、「追突事故及び交差点における事故の防止」を最重点推進項目として徹底して取り組む。

(1)飲酒運転の根絶
飲酒運転の根絶を図るため、全ト協が作成した「飲酒運転防止対策マニュアル」を活用し、運転者等に対するアルコール検知器の携行、酒気帯びの有無の測定方法及び測定結果の確実な報告等について指導を徹底する。 また、交通対策委員会の決議を踏まえ、トラックドライバーへの飲酒運転しないことの宣言書署名など、事業者等と連携した取り組み強化を図る。

(2)追突事故及び交差点における事故の防止
事業用トラックにおける死傷事故の約半数を占め、高速道路では約6割を占める「追突事故」、及び事業用トラックが第1当事者となる死亡・重傷事故の約4割を占める「交差点事故」を防止するため、事故防止セミナーを全国開催することにより、交通事故実態に即した運転者への指導・教育を促す。 また、事故防止に有効な安全装置の普及等により、追突事故防止及び交差点における事故防止の徹底を図る。

また重点推進項目としては、下記に取り組む。
(3)子供を始めとする歩行者及び自転車利用者の安全確保と交通事故防止
子供を始めとする歩行者及び自転車利用者の傍を通過する際は、十分に速度を落とすなど、思いやりのある運転を励行する。また、横断歩道において歩行者を優先するよう徹底する。

(4)夕暮れ時と夜間の歩行者及び自転車利用者の交通事故防止
夕暮れ時と夜間における歩行中及び自転車乗用中の交通事故を防止するため、前照灯の早めの点灯と、昼間よりも控えめの速度での走行の励行、交差点通過時における車両周辺の歩行者等の安全確認の励行を徹底する。

(5)携帯・スマートフォンの使用禁止の徹底
乗務中の携帯電話による通話やスマートフォンの操作の禁止について徹底を図る。

(6)高速道路における事故の防止
高速道路における事故は、高速道路に入り1時間以内に多く発生しているため、高速道路に入った後は可能な限り早い段階で休憩をとらせるなど、高速道路における事故防止を徹底する。

(7)トレーラ事故の防止
全ト協制作の「トレーラハンドブック」や「鉄鋼輸送に携わるプロ運転者・管理者用ガイドブック」等を活用し、海上コンテナの固定方法や鋼材の固縛方法を再確認し、横転や荷崩れ等のトレーラ事故の防止を図る。

(8)健康起因事故の防止
国土交通省制作の「事業用自動車の運転者の健康管理マニュアル」及び全ト協が制作した「トラック事業者のための健康起因事故防止マニュアル(改訂版)」等に基づき、点呼時等において運転者の疲労、睡眠不足の状況等、健康状態の確認を徹底し、体調急変に伴う事故の防止を図る。

(9)過労運転等の防止
事業者等は、運転者に、過労運転や睡眠不足が交通事故を引き起こす恐れがあることを理解させ、休憩又は睡眠のための時間及び休息のための時間が十分確保されるよう勤務時間及び乗務時間を定めるとともに、運行管理者に対しては運行経路、運行時間、休憩地点等を含む適切な運行指示書の作成や運行計画、並びに乗務割の作成を行い、点呼時等において運転者の疲労、睡眠不足の状況等、健康状態の確認を徹底するよう指示し、過労運転や睡眠不足による運転の防止に努める。

(10)「WEB版ヒヤリハット集」を活用した安全意識の高揚
全ト協ホームページ上に掲載中の「WEB版ヒヤリハット集」等を活用したKYTを実施し、「だろう運転」から「かもしれない運転」を心掛けるよう徹底を図る。

その他、 大型車のホイール・ナット脱落等による車輪脱落やスペアタイヤ落下による事故等を防止するため車両の安全性の確保や、「トラックの重大事故にかかる統計データ」や国土交通省メールマガジン「事業用自動車安全通信」等を活用することにより、事業用自動車の重大事故発生状況、事業用自動車に係る各種安全対策等についての情報収集に努め、従業員の安全意識の高揚を図っていく。

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