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2023年11月16日 15:37 / 施設・機器・IT
山口市、NPO法人ほほえみの郷トイトイ、セイノーホールディングス、エアロネクスト、NEXT DELIVERY、KDDIスマートドローンは11月14日、山口市阿東地域において次世代高度技術の活用により新しい物流サービスの構築を目指した「中山間地域におけるドローン配送」の実証実験を実施したと発表した。
<右よりNEXTDELIVERY 近藤健斗氏、伊藤和貴 山口市長、ほほえみの郷トイトイ 高田新一郎氏、セイノーHD 和田悟氏、KDDIスマートドローン 森嶋俊弘氏>
実証実験は、NEXT DELIVERYとKDDIスマートドローンが連携して、セイノーHDとエアロネクストが開発推進するドローン配送と陸上輸送を融合した新スマート物流”SkyHub“の社会実装の検討に向けて行われたもの。
また、この実証実験は、阿東地域において買い物支援対策と地域コミュニティの場「ほほえみの郷トイトイ」を設立、運営しているNPO法人ほほえみの郷トイトイと協力、共存を図ることで、地域の既存拠点の機能拡充、地域に根差した取組として推進していく。
阿東地域は総人口4755人(2023年10月現在)、県内有数の中山間地域かつ約300km2と広大な面積を有しているものの、スーパーなど買い物機能を持った店舗はそれほど多くなく、高齢化率約60%と高齢化が進んでおり、自由な移動に支障がある住民の増加等の課題を抱えている地域。
このような背景から、今回の実証実験では、(1)小学校間の交流、(2)グラウンドゴルフ大会への商品輸送、(3)移動販売車両との連携による買い物サービス向上について、住民の理解度向上、地域課題の洗い出しを目的として、仮設のドローンデポとドローンスタンドを設置して実施した。
<寄書を搭載した物流専用ドローン”AirTruck”の離陸を見守るさくら小学校の児童>
ドローンはエアロネクストが開発した物流専用ドローン「AirTruck」を使用し、機体の制御には、KDDIスマートドローンが開発したモバイル通信を用いて機体の遠隔制御・自律飛行を可能とするスマートドローンツールズの運航管理システムを活用。
14日は、小学校間の交流を想定して、ほほえみの郷トイトイからJAふれあい生雲支所までの片道約7.4㎞を約16分で、また、急送品の輸送を想定して、JAふれあい地福支所から阿東運動広場までの片道5.5㎞を約12分で、移動販売車へ商品の補充を想定して、JAふれあい地福支所から三谷ふれあいセンターまでの片道6.2㎞を約13分でドローン配送を実施した。
<着陸ポイントの三谷ふれあいセンター上空に到着した物流専用ドローン“AirTruck”>
視察した山口市の伊藤市長は、「最先端の技術を使った一つの試みが阿東地域で行われることをとてもうれしく思う。実用化を考え、しっかり取り組んでいきたい」とコメントしている。