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2024年06月20日 14:57 / 施設・機器・IT
交通事故削減を支援する次世代AIドラレコサービス「DRIVE CHART(ドライブチャート)」を展開しているGO(東京都港区)は6月20日、今年4~5月に実施した「DRIVE CHART交通安全運動2024」の結果報告会を都内で開催した。
<(左から)GO スマートドライビング事業本部 ビジネス開発部 武田浩介部長、全日本交通安全協会 野田健理事長、大西運輸 清水達也常務取締役、九州日立システムズ 総務部 中原彩友美主任、ツルヤ交通 高窪要演課長、GO 執行役員川上裕幸スマートドライビング事業部長 >
ドライブチャートはAI搭載のドライブレコーダーで、脇見や一時不停止、急加速、急減速、車間距離不足など、自覚しずらい14の危険シーンを解析し、運行管理と事故の削減に貢献するもの。2019年のサービス開始以来、全国で約7万台のタクシー・トラック・営業車両に装着されており、トラックでは導入前に比べて事故発生件数が約48%も減少したという。
今回実施した「DRIVE CHART交通安全運動2024」は、ドライブチャートを導入している企業が合同で事故削減運動を実施したプロジェクト。冒頭、挨拶に立ったGOの川上裕幸執行役員スマートドライビング事業部長は、ドライブチャートは交通事故削減に繋がるヒントを与えているだけ、と説明。実際に交通事故を削減するには「そこからどのようにドライバーの行動変容に繋げていくかが重要で、各企業で工夫している。そこで効果を上げている取り組みを各社で共有することで、より効果を発揮できるのではないかと考え、このイベントを企画した」とプロジェクトの背景を紹介した。
プロジェクトには、111社が参画。車両別では一般営業車両約3割、トラック約3割、タクシー約4割で、4万5000人以上の管理者・ドライバーが、脇見運転や車間距離不足などの危険運転削減に取り組み、「1000kmあたり危険運転数」前年同月比20%削減の目標に対し、これを超える25%削減を達成。特にリスク運転項目のうち、一時不停止(41%削減)、急加速(34%削減)、急減速(33%削減)の3つの削減率が高かったという。
会場では、今回のプロジェクトで高い効果を挙げた3社が登壇し結果を報告。このうちトラック運送事業者では「1000kmあたりリスク運転数の削減率」86.0%と高い成果を挙げた安田倉庫グループの大西運輸(石川県金沢市)が取り組みを説明。
リスク運転数が多かったドライバーを対象に安全運転講習会を開催したほか、GOが提供したドライバー向け教育啓蒙コンテンツ(e-ラーニング)でリスク運転の危険性について浸透させるなど、取り組みの工夫を紹介した。この結果、特に重点対象とした一時不停止は99%、急後退は100%、前年同月比で削減するなど大きな効果を挙げることができたという。
GOスマートドライビング事業本部の武田浩介ビジネス開発部部長は、今回のプロジェクトについて「同じツール、同じAIを使うことで、定量化して成果を確認でき、各企業で共通の目標を設定することができた。安全運転管理担当者は社内で孤立化しがちだが、他社とコミュニティができることで成果の最大化が実現できる」と総括。「今後もAIをさらに拡大させて、交通安全活動を広めていきたい」と語った。