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2025年03月05日 16:50 / 施設・機器・IT
日本トレクスは3月4日、本社内に建設したトレーラ生産用の新工場を公開した。
今回新たに建設した新工場は、トレーラの溶接と塗装を行う工場で、溶接から塗装まで一貫ラインとしたのが特徴。特に溶接後のショットブラスト、粉体塗装を同社では初めて自動化したことで、作業スタッフの負担を軽減、これらの工程で45名を削減するなど省人化を実現、同時に塗装品質の向上も実現している。また従来脚立を用いていた塗装ラインなどの高所作業にゴンドラを採用するなど、安全性も高められている。
新工場で生産するのは、ウイングセミトレーラ、アオリ付セミトレーラ、平床トレーラ、コンテナセミトレーラ、重量物運搬セミトレーラで、新工場単体で年間3000台を生産できる。
<ウイングセミトレーラ。新工場で生産するのはトレーラのフレームで、パネルやウイング、車軸などの架装は本社敷地内の別工場棟で行う>
溶接ラインは「ウイング・平床トレーラ」3ライン、「コンテナトレーラ」2ラインの合計5ラインとし、従来の2ラインから増設。これにより、作業負荷の異なる製品を流せるようになり、生産工程での渋滞や待機時間を解消。生産能力が従来より約40%向上したという。
さらに、本社事業所で使用する電力の10~15%を賄うことを可能とした太陽光発電システム(750kw)を屋上に設置した他、NAS電池(ナトリウム・硫黄電池)蓄電システム(1,800kw)の設置により休日に太陽光を蓄電することで、再生可能エネルギーの活用を推進。CO2排出量についても年間約3.2t(見込み)削減するなど、環境にも配慮した工場としている。
日本トレクスの年間生産台数は、24年度は3300台、25年度は3900台の予定だが、同工場の完成等により、高崎文弘社長は2030年には年間8000台を目指すと説明。
「現在、物流業界は2024年問題に対応を迫られているが、トレーラで解決できることが多くあることを強くアピールしたい。トレーラの需要は2024年上期まで前年度割れが続いていたが、昨年10月以降上向きになっている。事業者さんが2024年問題への対応をいろいろ取り組んでいる中で、トレーラの活用をその一つに加えようという考え方が出てきている」と話す。そのような背景から、新工場立ち上げによるトレーラの生産台数増加によって「社会貢献していきたい」との期待を述べた。
なお同工場では、今後、さらなる自動化やデジタル化を進めることで「生産効率化をより高めていく」(製造部 小関欣貴部長)としている。
■新工場概要
名称:日本トレクス 本社 トレーラ生産工場(E工場)
所在地:愛知県豊川市伊奈町南山新田350
日本トレクス本社工場内
投資額:約53億円(建物・設備含む)
建屋面積:1万2148m2
生産能力:3000台/年(当初計画)
ロボット台数:ショットブラスト12台、粉体塗装4台、AGV5台、メインレール自動溶接機2機