2024年問題調査/「荷待ち時間が長い荷主」ドライバーから低評価
2025年03月28日 11:04 / 労務
Hacobuが実施した調査の結果、2024年問題から約1年が経過した現在も、依然として長時間拘束や荷待ち時間の長さが深刻であることがわかった。
この調査は、全国のトラックドライバー1271名を対象に3月3日から7日まで実施したもの。
まず1日あたりの平均荷待ち時間については「1時間~2時間未満」が最多(38.5%)だったが、「2時間以上(15.6%)」を合わせると、1時間以上の荷待ちが過半数となった。
また、2024年4月以降の荷待ち時間の変化についても「変わらない」が過半数を占め、「2024年問題」から1年が経過した今も、ドライバーにとっては改善したとは言い難い状況となっている。
改善があまり進んでいない荷待ち時間だが、ドライバーが仕事で負担に感じていることでも、「荷待ち時間が長い(49.9%)」で最多となり、大きなストレスとなっている。長時間の荷待ちは、ドライバーの拘束時間の超過にもつながるため、さらなる荷待ち時間の削減が求められる。
一方、「荷待ちを減らすための取り組みを行っている荷主はどの程度あると感じるか」という質問に対しては、全体の半数が、荷主の荷待ち削減に向けた取り組みを実感している。結果として荷待ち時間の改善は進んでいないものの、取り組む姿勢についてはある程度評価しているといえるだろう。
また、荷主の対応で改善して欲しい点については、「待機場所の確保(63.0%)」が最多、次いで「待ち時間の短縮(60.1%)」の2つが6割を超えている。
「問題のある荷主について、経営者や配車担当に業務改善要望や仕事を受けない等の対策を相談していますか?」という問いに対しては、「数回相談したことがある(38.6%)」と「度々相談している(15.0%)」を合わせると、過半数のドライバーが、自社の経営者等に業務改善要望を伝えている。
内容としては、「荷待ち時間が長い(62.6%)」や「付帯作業(荷下ろし・検品・仕分け等)が多すぎる(51.9%)」等の業務改善要望が目立っている。この結果からは、深刻化するドライバー不足の中で、ドライバーや運送会社に「選ばれる」荷主と、そうでない荷主の差が、今後拡大していく可能性があるといえる。
Hacobuでは、荷待ち時間の短縮や荷受け環境の改善に前向きな荷主は、ドライバーや運送会社からの支持を集め、持続可能な物流を維持しやすくなるが、ドライバーの労働環境改善に取り組まない荷主は、ドライバーから支持を得られず、結果的に「ものが運べない」リスクに直面する可能性があると指摘している。
最新ニュース
一覧- 公正取引委員会/集中調査で商慣習是正「運送事業者間取引」2件勧告・指導530件 (12月24日)
- 首都高/26年10月より料金改定、大型車の上限額3410円に引き上げ (12月24日)
- 日野コンピューターシステム/EV充電・運行管理のアークエルと顧客紹介契約を締結 (12月24日)
- 都築電気/日本初のOBD型デジタコを活用した物流業界向けサービスを26年4月から開始 (12月24日)
- ゼロ/自社公式noteで退職から1年後に再入社したドライバーを紹介 (12月24日)
- 国土交通省/導入促進に向けてダブル連結トラック利用についてのアンケートを実施 (12月24日)
- 中国運輸局/「トラック事業のジェンダー主流化推進懇談会」女性参加者募集 (12月24日)
- 関東運輸局/トラック・物流Gメン「集中監視月間」荷主等に130件の是正指導 (12月24日)
- 中国運輸局/トラック・物流Gメン「集中監視月間」で荷主2社に要請、働きかけ37件 (12月24日)
- 国土交通省/開かずの踏切など改良すべき踏切道102カ所指定 (12月24日)
- 圏央道/1月26日から神崎IC~大栄JCTを夜間通行止め (12月24日)
- 山陽道/吉備スマートICが2月1日より24時間化・大型車利用可能に (12月24日)
- 新東京所沢線/新小金井街道~所沢市境まで1.6kmが2月14日開通、渋滞緩和に期待 (12月24日)
- 関東運輸局/4~11月「トラック事業者」157件・「貨物利用運送」215件許可 (12月24日)
- 国土交通省/「日本郵便」105郵便局・軽貨物自動車182両に使用停止処分(12月24日付) (12月24日)
- 大黒天物産/物流センターの「長時間の荷待ち」で国土交通省から勧告、お詫び発表 (12月24日)
- トラック・物流Gメン/長時間の荷待ち・運賃の据置き・契約にない付帯業務「トラック事業者の声」公開 (12月23日)
- 日野自動車/ダカール・ラリー前哨戦「ジェッダラリー」を無事に完走 (12月23日)
- 平和島自動運転協議会/新たに4社が参画、物流業界の課題解決に向け取り組み加速 (12月23日)
- F-LINE/同社初となる冷凍・冷蔵庫装置を搭載したEVトラックを導入 (12月23日)






