いすゞ/運行管理システム「MIMAMORI」に荷待ち自動判定など新機能追加
2025年05月13日 14:12 / 施設・機器・IT
いすゞ自動車は5月14日、クラウド型運行管理システム「MIMAMORI(みまもり)」に物流業務の効率性を高める新機能として、「荷待ち判定機能」「作業時間集計機能」「作業時間ハイライト表示機能」を追加する。
<荷待ち判定機能>

荷待ち判定機能は、事前に登録された地点に到着後、荷役作業開始までの滞在時間がある場合、「荷待ち」と判定し、運転日報に反映する。
作業時間集計機能は、荷主拠点ごとの作業時間の集計が可能になる。さらに、拠点単位または作業時間の長い順などで集計ができるため、運送事業者の作業状況確認時間を削減できる。
作業時間ハイライト表示機能は、荷主拠点での荷待ち、荷積、荷卸などが事前に設定した時間を超過した場合、運転日報にハイライト表示することで視認性が向上し、視覚的に状況把握できる。
いすゞは、商用車情報基盤「GATEX」をベースに、約45万台の商用車にサービスを提供している。商用車業界において先駆けて展開しているクラウド型の運行管理システム「MIMAMORI」では、データ通信とインターネットを活用し、遠隔で車両の運行情報(燃費、CO2・NOx・PMの排出量、車両位置情報、ドライバーの運転操作情報など)を収集・解析し、運送事業者の業務効率化を支えている。
運送業界ではドライバーの長時間労働と人手不足による物流の逼迫状況を改善するために、物流業務の効率化が求められている。一方で、2024年4月からドライバーの年間残業時間を960時間までとする上限が設けられたことで、ドライバーの労働時間が軽減されたものの、荷物の積み込みや積み降ろしを始めるまでの「荷待ち」、それらの業務にかかる「荷役」の時間短縮が依然として課題となっている。
政府は、物流の効率化を促進するために、2025年4月1日に物流改正法を施行した。その一環として、荷主と物流事業者には荷待ち・荷役時間の短縮や積載効率の向上等について努力義務が課せられ、また2026年度には一定規模以上の荷主と物流事業者に中長期計画の作成、定期報告が義務付けられる予定だ。
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