ナカノ商会/国内初、幹線輸送10トントラックに次世代バイオディーゼル燃料を使用

2025年12月18日 13:21 / 施設・機器・IT

ヤマトグループのナカノ商会は25年10月から約2カ月間、ユーグレナ(東京都港区)の次世代バイオディーゼル燃料「サステオ」を10トントラックの燃料として使用した。これまで「サステオ」はバスや建設重機などで使用されているが、10トントラックでの使用は今回が国内初。

<「サステオ」を利用した10トントラック>
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「サステオ」は、軽油にHVO(Hydrotreated Vegetable Oil:水素化植物油)51%を混合した次世代バイオディーゼル燃料。HVOは廃食油や植物油などバイオマス(生物資源)原料を水素化処理した燃料で、軽油とほぼ同等の性質を持つ。燃焼時にはCO2を排出するが、植物が原料であるためCO2排出量はプラスマイナスゼロと見なされるため、サステオの場合、CO2排出量が51%減となる。

<HVO51%混合の「サステオ」>
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HVOは単独でも燃料として使用できるが、日本では軽油引取税に定められた規格から外れるため、公道走行に使用するためには、軽油と混合して軽油規格に適合させる必要がある。このためユーグレナはHVOを51%とすることで軽油規格に適合させている。

ナカノ商会では、このサステオを関西~関東間の幹線輸送を担う10tトラック2台に使用。「サステオ」の販売パートナー企業であるカメイが燃料供給を行い、石森石油(東京都八王子市)が車両への供給を行った。

バッテリーなどの搭載で積載量が制限されるEVと異なり、次世代バイオディーゼル燃料は、キャリア(荷台)の容量を最大活用できるのも特徴。「サステオ」は、元々の車両の設備の変更が一切不要かつ、既存の給油施設でのつぎ足し給油についても通常通り行うことが可能なため、10トントラックの脱炭素化にとって重要なソリューションとなる。ユーグレナとナカノ商会は引き続き「サステオ」の普及拡大に向けた取り組みを推進し、さらなる環境負荷低減や脱炭素を目指すとしている。

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