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2025年05月12日 14:20 / 経営
帝国データバンクの調べによると、2024年度に発生した自動車部品メーカーの倒産は32件で、過去10年で最多となったことがわかった。トランプ関税の影響で、今後、さらなる増加が懸念されている。
2024年度の自動車部品メーカーの倒産(法的整理、負債1000万円以上)は32件で、前年度に比べて8件(33.3%)多かった。増加は3年連続で、直近10年間で最も多かった。なお、32件のうち20件(構成比62.5%)が負債1億円未満の小規模倒産であった。
2020年の国内自動車生産台数は新型コロナ感染拡大に伴う半導体供給不足で、2019年の968万台から806万台に減少した。その後も半導体だけでなく世界的な物流機能の低下や、国内自動車メーカーの型式指定申請における不正問題などもあり、工場の稼働停止や生産能力の低下を余儀なくされた。
その後も円安による原材料価格や輸送費などのコストが上昇する一方で、販売価格への転嫁が進まず自動車部品メーカーの収益環境は悪化している。帝国データバンク景気動向調査(各年12月時点)でみると、仕入単価DIと販売単価DIとのギャップは、2020年の4.1ポイントから2021年には16.3ポイントに拡大している。2022年以降は販売単価への転嫁が徐々に進んでいるとはいえ、事業環境の大幅な回復は期待しづらいと予測される。
帝国データバンクの調査では、国内自動車メーカー10社のサプライチェーン6万8485社(2024年11月時点)のうち年商10億円未満の企業が76.5%を占め、価格決定権の弱い小規模業者の苦戦は続くとみられる。
さらに、トランプ関税により4月3日から自動車に、5月3日から自動車部品に対し個別品目関税として25%の追加関税がかけられている。2023年の国内輸出総額の20.1%を占めるアメリカ向けのうち、自動車・同部品が34.1%を占めており、影響は避けられない。追加関税措置に関し、経済産業省は短期対応として特別相談窓口設置や資金繰り支援を打ち出しているが、業界全体として当面は厳しい局面が続くだろうと、帝国データバンクでは分析している。