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2023年08月02日 15:37 / 経営
山梨県北都留郡小菅村、丹波山村、セイノーホールディングス、福山通運、富岳通運、NEXT DELIVERYは8月2日、小菅村・丹波山村への配送業務について自治体と物流会社が連携、協同で中山間地域の配送網の維持、再構築を目的に協同配送を開始すると発表した。
小菅村、丹波山村は山梨県の北東部に位置し、村域の大半が山林という環境。人口も減少が続いており、小菅村は329世帯621人、丹波山村は281世帯511人(23年7月1日現在・山梨県調べ)となっている。
両村への配送については、これまで各社が麓の都留市、大月市の拠点から片道約40分かけて山を登り実施していた。しかし、配送商品が限られているため、生産性、採算性の面で課題があり、今後、維持が難しく、モノが届かないことも危惧されていた。
このため今回の取組で、地域と物流事業者が連携し協力することで物流維持、双方にメリットがある物流インフラの構築を目指す。
今後の運行方法は、
1.福山通運が小菅村・丹波山村の配送商品を、富岳通運に持ち込み
2.富岳通運は既存の小菅村・丹波山村の配送車両に福山通運の配送商品を積み込み
3.富岳通運はエアロネクストとセイノーHDが共同で開発し展開する小菅村のSkyHub小菅デポに福山通運の配送商品を回送(荷卸し)※福山通運のロット商品は富岳通運で配送
4.NEXT DELIVERYは富岳通運が回送してきた配送商品(小口)を域内配送物と混載で配送
この取り組みにより、福山通運の配送車両の削減を図ることで、年間約3tのCO2排出を削減。福山通運は、配送エリアの見直しを図ることで、全体の労働時間の短縮、効率化が図られる。富岳通運、NEXT DELIVERYは、収益性が改善。自治体は、物流の維持を図るとともに、新しいインフラを構築することで、定住、移住を促進する等の効果が期待される。
<共同配送を行う車両、写真奥から富岳通運2トン車、手前がNEXT DELIVERY軽バン>
今後は、小菅村で展開をしている新スマート物流SkyHubとの融合を進め、陸上輸送とドローン配送による更なる自動化、省人化で、地域の物流インフラを構築していく。今後、新たな物流会社の参加や連携を図り、更なる効率化、最適化を進めていく予定としている。
7月には青森県下北郡で佐川急便と西濃運輸によるトラック共同輸配送もスタートしている。2024年問題に向けた中山間地域のインフラ維持の取り組みとして、今後も同様の取り組みが全国で展開されていくことが予想される。