いすゞ自動車/大型トラック「ギガ」を発売、「車輪脱落予兆検知システム」を国内初搭載
2025年10月29日 17:11 / 車両・用品
いすゞ自動車は10月29日、大型トラック「ギガ」(6UZ1型エンジン搭載車)を改良して発売した。年間販売目標台数は1万2000台(ギガシリーズ全体)。
<新型ギガ>

今回の改良では、エクステリアデザインを変更するとともに、安全。運転支援機能を充実させたのが大きな特徴。
まずエクステリアデザインでは、小型トラック「エルフ」、中型トラック「フォワード」が先行して採用したブランドアイデンティティ「ワールドクロスフロー」をグリルに採用。いすゞトラックとしてのファミリー性を演出した。
<エクステリアデザインの変更>

安全・運転支援機能では、ホイールナットの緩みを検知し、車輪脱落の予兆を警告表示とブザーでドライバーに注意する「車輪脱落予兆検知システム」を、国内の商用車では初めて全車に標準装備。年々増加傾向にある車輪脱落事故の撲滅を目指す。
<車輪脱落予兆検知システム>

また、右左折時の歩行者検知に対応したプリクラッシュブレーキ(PCB)を全車に標準装備。右左折時に歩行者を検知し、衝突の危険性が高いと判断されると自動的にブレーキを作動させ、衝突を回避または衝突被害を軽減する。
<右左折時の歩行者検知に対応したプリクラッシュブレーキ>

さらに、左折巻き込みブレーキ機能も全車に標準装備した。交差点の左折時、車両左側方に巡行する自転車がいる場合、これを検知しブレーキを作動。巻き込み事故を防止する。約8~20km/h以上で走行する自転車を検知することができるという。
加えて、レーンキープアシスト(LKA)に側方衝突抑制機能を新搭載した。車線変更時、隣接車線に車両がいた場合、車線内側に自車を戻すことで衝突を回避する。LKA選択車に搭載され、完成車「Gカーゴ」では全車標準装備となる。
<側方衝突抑制機能>

この他、車両(エンジン・シャシなど)に加えて架装エリアまで含めた車両トータルでのコンディションを把握できるコネクテッドサービスを、国内で初めて展開する。
商用車テレマティクス「MIMAMORI(みまもり)」および稼働サポート「PREISM(プレイズム)」のコネクテッド技術を活用し、車両と架装物の制御情報を情報端末を通じて商用車情報基盤「GATEX(ゲーテックス)」に送信。さらに、これらの情報を架装メーカー側のサーバーとAPI連携し、車両だけでなく冷凍機などの架装物の稼働状況やコンディションも、顧客の専用WEB画面で把握できる。
これにより、迅速な対応を可能とし、ダウンタイムを最小することが可能。菱重コールドチェーン製「Gカーゴクール」および「Gカーゴクールウイング」に標準展開される。
完成車ラインアップでは、「Gカーゴ」車両総重量(GVW)25トン低床3軸車に省エネパッケージ(日本トレクス製)を新規設定した他、独自のボディ構造により内法高2680mmを確保した高容積タイプのウイング完成車(トランテックス製)を新規設定した。
<「Gカーゴ」省エネパッケージ(日本トレクス製)>

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