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2023年07月06日 16:29 / 施設・機器・IT
デンソー、アスクル、エレコム、タカラスタンダード、三井倉庫ロジスティクス、安田運輸、大和ハウス工業の7社は7月6日、荷台(コンテナ)部分を脱着できるスワップボディコンテナを用いた幹線中継輸送サービス「SLOC(Shuttle Line Of Communication)」の実証実験を7月10日から14日まで、静岡県浜松市と埼玉県坂戸市を中継地点に、関東・関西間で実施すると発表した。なお今回の実証では、ドライバーが行う「輸送作業」と、荷物の積み降ろしなどの「荷役作業」を切り分け、荷主が荷役作業を行う「荷役分離」や、異業種による複数の荷物を同じコンテナに積載する「混載輸送」も行う。
<スワップボディコンテナの交換の様子>
「SLOC」は、スワップボディコンテナ車両を活用するとともに、QRコードを使ったコンテナ管理システムを導入することで、複数の荷主と複数の運送業者によって荷物を運ぶ新しい輸送形態。 スワップボディコンテナ車両を用いることで、中継地点でコンテナを分離し、指定されたコンテナに載せ替えて目的地に輸送することが可能になる。
<SLOCの流れ(イメージ)>
トラックの乗り換えや荷物の積み降ろしがないため、トラック同士が待ち合わせる必要がなく、柔軟な運行スケジュールを立案でき、長距離運行を日帰り運行にできる。また、コンテナを分離できるという特長を活かし、荷主が荷物の積み降ろしを行う「荷役分離」や、異なる荷主が同じコンテナに荷物を積載する「混載輸送」も容易になりる。 日帰り運行や荷役分離が実現することにより、若手・女性・高齢者など様々なドライバーの活躍が期待されている。
今回の実証では、ドライバーの労働環境改善と輸送効率向上を目指し、スケジュール通りに運行できるか、ドライバーによるコンテナの脱着オペレーションがスムーズに行われるかなど、社会実装に向けた課題の抽出を実施。主な検証項目は、「 1日6便(関西発3便/日、関東発3便/日)を運行し、事前に合意したスケジュール通りに運行できるかの検証」、 「中継地点に複数台のコンテナが置かれた場合でも、ドライバーが間違えずに脱着できるオペレーションの確認と課題の検証」、「スマートフォンとQRコードを活用したコンテナ管理システムの利便性確認」、「複数荷主の貨物を混載輸送した場合の役割分担や責任区分の確認と課題の検証」としている。
参加企業は、アスクル、エレコム、タカラスタンダード、三井倉庫ロジスティクスが「荷主」、安田運輸が「荷主および混載作業」、大和ハウス工業が「中継地点」(マルチテナント物流施設「DPL坂戸Ⅱ」提供)、デンソーが「コーディネータ―」(運行スケジュール立案など実証実験取りまとめ) をそれぞれ担当。またアートバンライン、遠州トラック、高伸物流、トランコム、 フジトランスポート、優輪商事が運送協力を行う。