NEC/既製フォークリフトに後付けで自律遠隔搬送可能なサービスを開発
2023年08月28日 11:00 / 施設・機器・IT
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NECは8月28日、物流倉庫での搬送作業の効率性と安全性を向上させる、フォークリフトの自律遠隔搬送技術を開発したと発表した。
この技術は、アクチュエータ、カメラ、LiDARなどを既製のフォークリフトに後付けすることで、フォークリフトの自律遠隔搬送を可能とするもの。NXHDと共同で開発を進めており、24年以降の商品化を目指している。
<自律遠隔制御対応のフォークリフト>
物流業界では、人手不足から無人化が可能な自動運転フォークリフトが注目を集めているが、導入コストが大きく、あまり普及が進んでいないのが実状。これに対してNECが開発した今回の技術では、現在使っている有人フォークリフトをそのまま自動運転フォークリフトにすることができるため、低コストで導入することが可能である。またフォークリフトの機種を変更する必要もないため、倉庫内の配置変更なども不要で、これも導入しやすさにつながっている。
<システムのイメージ>
システムの大きな特徴は3つ。まず一つ目は「安全かつ高効率な自律制御による入出庫作業の自動化」だ。これまで人が行っていた倉庫内の搬送ルート設定を、映像データをもとに自動設計してくれるので非常に効率が良い。もちろん磁気テープやレールの設置なども必要ない。
<自律遠隔制御のモニター画面。上が倉庫内のルート、下はカメラの映像データ>
自律制御時にはセンシングした周辺状況をもとにリアルタイムでルートを見直すほか、NECが開発した「リスクセンシティブ確率制御技術」を活用してルート上の障害物や人などへの衝突リスクを把握する。事前に報道陣に公開されたデモでも、ルート上に置かれた障害物を自動的に避けてスムーズに進んでいた。精度も極めて高く、車幅に対してわずかしか隙間がないラック間も、ぶつかことなく進入していた。
<車幅いっぱいのラック間もスムーズに走行>
また障害物にぶつかる可能性があるなど高リスク時は速度を落とすのはもちろんだが、障害物がなく直線が続くなど低リスク時は速度を上げるなど、制御の柔軟性が高いのもポイント。事故発生を抑制しながら、生産性改善も実現している。
二つ目は、複数台のフォークリフトを遠隔から管理・操作可能なこと。同技術では、各フォークリフトのカメラ映像やセンサ情報をクラウドに集約して分析、制御を行うことで、複数拠点にある複数台のフォークリフトを倉庫外からの管理・操作も可能としている。有人フォークの場合、1人1台ということもあり、フォークマン不足は業界全体の深刻な課題だが、1人で同時に複数台を操縦、また複数倉庫で作業できれば、フォークマン不足の課題はかなり解消されることになる。ただし遠隔といえども操縦するにはフォークリフト免許が必要とのことだ。
<遠隔操縦のイメージ>
そして三つ目は、既製のフォークリフトを活用できること。現在使用しているフォークリフトに、レバー、ハンドル、ペダルを制御するアクチュエータと、4つのカメラ、3つのLiDARなどのセンサ類を後付けするだけで自律遠隔制御対応を実現。先にも書いたが、情報を分析し制御するのはクラウド上のサーバで行うので、低コスト化が実現できるという。センサ類の価格はそれほど高くなく、数万円レベルとのことだが、通常の無人フォークリフトの場合、各車に制御用コンピュータを搭載することで価格が大きく上がってしまうとのこと。したがって、分析・制御機能をクラウドに集約してしまえば、フォークリフトそのものは価格的にも通常のフォークリフトとほぼ同等ということになり、幅広い物流現場で導入することができる。
<4台のカメラを装着している>
また作業内容や状況に応じて、自律制御、遠隔操縦、搭乗操作を簡単に切り替えることも可能としている。デモでは三菱ロジスネクストのラックフォークを使用していたが、メーカー、タイプを問わず後付けできるという。
実際のサービス提供はまだ少し先のこととなるが、サブスクなどのリースで提供する予定。料金は未定だが、「人を雇うよりは安い」料金にしたいとのこと。中小規模の倉庫でも導入しやすい実用的なシステムだけに、今後の本格展開が大いに楽しみなところである。
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