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2023年12月12日 15:08 / 施設・機器・IT
損害車の買取・販売事業を展開するタウ(埼玉県さいたま市)のグループ会社で物流事業を展開するTGLは12月12日、新サービス「建機輸送マッチングシステム」を発表した。
<新サービスを説明するTGL 奥本賢典社長>
この新サービスは、建機を輸送したい荷主と輸送業者をマッチングするサービス。荷主が登録した輸送依頼情報と、陸送事業者が登録した空車情報を照合することで、空車区間と荷物情報をマッチングさせ、輸送の効率化とコスト削減を実現する。
<建機輸送マッチングサービス>
建機の市場台数は乗用車よりも少ないこともあり、輸送依頼と運送事業者がうまくマッチせず、これまで建機輸送は空車で戻ることが多かった。運ぶのが片道だけとなるので、その分輸送費を高く設定せざるを得ず、荷主の大きな負担となっていた。また陸送事業者としても売上が上がらず、採算面でも課題となっている。
今回の新サービスではマッチングによって帰り便にも荷物を積載することで空車区間を減少させる。帰り便の建機輸送がない場合は、タウの損害車を運ぶことで配送の効率を向上。これにより荷主の負担を軽減するとともに、陸送事業者の売上も上がり、ドライバーなど人材確保にもつながるという。
<空車区間を減らし、配送の高効率化を実現する>
TGLの2023年度(22年10月~23年9月)の建機輸送台数(実績)は600台だが、この新サービスにより25年度には2000台、26年度には5000台を目標としている。
<建機輸送台数目標>
なお同社では、サービス提供を2段階で実施していく計画。まず当初はフェーズ1としてパートナー企業を対象にスタートし、課題を洗い出しながら24年7月よりシステムのアップグレードに着手、フェーズ2として25年4月には一般に広く公開する予定だ。フェーズ1ではTGLのオペレーターがマッチングを仲介するが、フェーズ2ではオペレーターなしでのマッチングを予定している。
奥本賢典社長は「物流、運送業界では来年に控えたドライバーの労働時間に上限が課せられる2024年問題にも対応していく必要がある。建機輸送マッチングサービスは、業界が直面している課題に対して向き合い、我々が提供できるサービスの中でその課題に対するソリューションを同時に提供できるものと考えている」と新サービスへの期待を語った。