西濃運輸/AT限定免許保持者「集配ドライバー職」中途採用を本格化

2025年04月28日 15:56 / 労務

西濃運輸は、3月から東京都内において、AT(オートマチック)限定免許保有者を対象とした集配ドライバー職の中途採用を本格的に開始している。

免許条件による就業機会の制限を緩和し、多様な働き方の選択肢で人材の活躍を後押しすることで、安定した人材確保につなげる。

<AT限定免許保有者を本格採用>
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西濃運輸では、これまでもAT限定免許保有者の入社は可能だったが、入社後のMT免許取得(限定解除)を前提としており、結果として採用の間口が狭まっていた。こうした状況を踏まえ、西濃運輸では、AT限定で対応可能な車両で業務を行い、希望や適性に応じて段階的にステップアップできる新たな採用スタイルへと転換する。

AT限定免許保有者は、所有している免許に応じて、軽バン、ハイエース、AT仕様のトラックなどの車両を使用した集配業務に従事する。こうした小さな車両を活用した業務のニーズは首都圏を中心に高く、AT仕様の車両をすでに多く導入しており、AT限定免許の人材を実務の担い手として受け入れられる体制が整っていた。

西濃運輸でのAT車両の現在の導入台数は、軽バン43台、ハイエース43台、2・3トントラック(AT仕様)694台、大型トラック(AT仕様)10台となっている。

従来のように入社直後からMT免許取得を求めるのではなく、本人の意向や成長ペースに応じて、緩やかに限定解除や中型以上の免許取得を目指すスタイルに変更することで「MT車両の操作に不安がある」「免許の取得に時間やコストをかけられない」といった理由でドライバー職を諦めていた人でも、まずはAT限定免許で運転可能な車両から安心してスタートできる。

また、西濃運輸ではAT仕様の2トン、3トンのトラックや大型トラックも着実に導入を進めており、将来的にAT仕様の車両を軸にしたステップアップも目指すことも可能だ。

さらに、準中型・中型・大型免許の取得を支援する社内制度も整備しており、希望に応じて着実にキャリアを広げられる。「最初はAT仕様の車両から」「そのままAT仕様の車両で活躍」「希望があれば段階的に免許取得」などそれぞれのペースに寄り添った、多様な働き方を支援する。

今回の取り組みを皮切りに、全国のAT仕様の車両運用が可能な支店へと順次展開する予定。将来的には、性別・経験・年齢を問わず誰もがドライバー職に挑戦できる環境を整備し、物流現場の持続可能性と多様性を両立する企業を目指す。

物流業界では少子高齢化や2024年問題などの影響により、ドライバー不足が課題となっている。さらに、近年若年層のAT限定免許取得者が増加傾向にあり、MT(ミッション)車が主流の物流業界では、若年層の採用の難易度が高くなってきていた。

また、2007年と2017年の免許制度改定により、免許取得の時期により乗れる車両に違いがあることも若年者採用のハードルとなっていた。

2007年の中型免許導入以前に取得した普通免許は4トン車まで運転可能だが、2017年の準中型免許導入以前に取得した普通免許は、2トン車までの運転に限られる。さらに、2017年の準中型免許導入以降に取得した普通免許は、軽バン、ハイエースのみが運転できる。

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