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2025年05月20日 13:22 / 労務
総合物流企業のビーイングホールディングス(金沢市)は、2024年12月期に時間外労働時間年間900時間を概ね達成した。5月15日に発表した2025年12月期第1四半期決算説明資料で明らかにした。
2024年4月からトラックドライバーの時間外労働の960時間上限規制と改正改善基準告示が適用され、労働時間が短くなることで輸送能力が不足する「物流の2024年問題」に対して、同社は2019年から対応を開始。2023年10月から2024年度にかけては月間残業時間75時間、年間900時間を目標に掲げ、さまざまな施策を実施した。
具体例には、時間外労働時間を削減するため、自社開発の物流総合システム「Jobs」による物流DX化・見える化を進めた。Jobsは、PMS(生産性管理システム・勤怠管理システム)、TMS(輸配送管理システム)、WMS(倉庫管理システム)のほか、CMS(CO2排出量管理システム)、BMS(バース管理システム)、DMS(傭車管理システム)などを連携させたシステム。自社業務の進捗を確認するのではなく、顧客との情報共有をコンセプトに開発したシステムであり、プル型、プッシュ型の情報を、顧客側もリアルタイムで確認できる。
このPMS(生産性管理システム・勤怠管理システム)を活用することで、従業員一人一人の作業時間を把握し、作業時間のバラつきを平準化した。さらに作業効率を上げるには、物量に合わせた物流センター運営、配送が必要となるため、AIを活用した物量の需要予測の実証実験を行っている。
現在は、AIが予測した需要予測に基づいて人間が勤務シフトを作成しているが、将来的にはAIの需要予測精度を上げ、AIが勤務シフトまで作成できる仕組みを目指している。加えて、労働時間の削減に伴い、賃金が減少しないようにベースアップも実施した。
2025年度は月間残業時間70時間、年間840時間が目標。将来的には、他業種でも標準的とされる月間残業時間60時間、年間720時間の時間外労働時間を目指す。