政府/標準的な運賃廃止、適正原価導入・5年更新制など「貨物自動車運送事業法」改正
2025年06月05日 17:22 / 経営
参議院は6月4日、第217回通常国会で、「貨物自動車運送事業法の一部を改正する法律案」と「貨物自動車運送事業の適正化のための体制の整備等の推進に関する法律案」を可決した。
「貨物自動車運送事業法の一部を改正する法律案」の主な内容は、「二以上の段階にわたる委託の制限」「無許可の事業者への貨物運送の委託禁止と罰則強化」「貨物自動車運送事業の許可の5年更新」「適正原価の規定と収受、標準的な運賃廃止」「労働者への適正な賃金支払いなど適切な処遇の確保」の5点。
また、「貨物自動車運送事業の適正化のための体制の整備等の推進に関する法律案」では、許可の更新に関する事務や自動車の運転者の経済的・社会的地位の向上等の貨物自動車運送事業の適正化等に資する取組への支援に関する業務を行う独立行政法人を設立すること。また、許可の更新事務に必要な費用は、国庫が負担し、許可の更新に係る手数料による収入等を活用して確保し、貨物自動車運送事業の適正化等に資する取組の支援に関する業務に必要な費用を確保できるよう、貨物自動車運送事業の適正化とこれを通じた持続可能な物流の確保を広く社会で支える観点から幅広く検討を行う旨を定めた。
さらに、貨物自動車運送事業の適正化のための体制の整備等の推進に関する施策を実施するため必要な法制上又は財政上の措置等について、この法律の施行後三年以内を目途として講じることも求めた。
そのほか、政府は、物流に関する施策の総合的かつ集中的な推進を図るため、国土交通大臣、経済産業大臣、農林水産大臣、厚生労働大臣その他の関係する国務大臣及び公正取引委員会委員長をもって構成する物流政策推進会議を設けるとともに、同会議の下に、連絡調整を行うための物流政策推進関係者会議を設けることも規定している。
「貨物自動車運送事業法の一部を改正する法律」は、一部の規定を除き、公布の日から三年以内の政令で定める日から施行。「貨物自動車運送事業の適正化のための体制の整備等の推進に関する法律案」は、公布の日から施行する。
議案は、自民党所属衆議院議員の井上貴博国土交通委員長が提出、5月27日に議案は衆議院で可決されていた。
最新ニュース
一覧- ジャパンモビリティショー2025/商用車各社が最新モデルなど披露、31日から一般公開 (10月29日)
- いすゞ自動車/大型トラック「ギガ」を発売、「車輪脱落予兆検知システム」を国内初搭載 (10月29日)
- BYD/小型EVトラック「T35」を世界初公開、26年春に約800万円で発売 (10月29日)
- 国土交通省/各地方運輸局「トラック・物流Gメン」東京集結、トラック事業者の「声」届ける (10月29日)
- 公正取引委員会/国土交通省との合同パトロール「公正取引委員会が同行するとは」荷主から驚きの声 (10月29日)
- 国土交通省/10月29日付で、累計日本郵便547郵便局・軽貨物自動車939両に使用停止処分 (10月29日)
- トラック・物流Gメン/2019年7月~2025年8月に合計1949件の法的措置を実施 (10月29日)
- 国土交通省、公正取引委員会/過去最大「合同荷主パトロール」全国の運輸局含め44名で実施 (10月28日)
- ジャパントラックショー in 富士スピードウェイ 2025/現場と未来をつなぐ“走る”展示会 (10月28日)
- トピー工業/ジャパンモビリティショー2025に商用車用鍛造アルミホイールを出展 (10月28日)
- ハコベル/「トラック簿」にドライバーから入場予約できる機能を搭載、ミルクランなどに対応 (10月28日)
- 鴻池運輸/第7回トラックドライバーコンテストを開催 (10月28日)
- 外国人ドライバー/ウズベキスタン共和国と国際労働協定を締結、1月から研修開始 (10月28日)
- 日本郵便/10月27日までに13郵便局・58両の軽貨物自動車の使用停止処分終了 (10月28日)
- 貨物自動車輸送量/2025年6月の営業用輸送トン数、前年より7.5%減 (10月28日)
- 国道8号/糸魚川市内で土砂崩落のため全面通行止め (10月28日)
- 東北中央道/下院内IC~雄勝こまちIC間が11月22日に開通 (10月28日)
- 徳島道/にし阿波の花火大会開催で11月8日「吉野川スマートIC」営業時間延長 (10月28日)
- トランテックス/「デュトロ」などリコール、消火器ボックス脱落のおそれ (10月28日)
- 第57回全国トラックドライバー・コンテスト/「日本通運宮崎支店」高山涼太さんが内閣総理大臣賞 (10月27日)
