タイガー魔法瓶/独自開発の真空断熱パネル「冷蔵コンテナ実証実権」保冷時CO2を45.9%削減

2025年10月07日 17:20 / 施設・機器・IT

タイガー魔法瓶は10月7日、独自開発の「ステンレス密封真空断熱パネル TIVIP」を搭載したリーファーコンテナ(冷蔵コンテナ)の実証実験を行い、消費電力およびCO₂排出量を45.9%削減することに成功した。新技術は輸送ボックスとして大阪・関西万博の会場内外輸送でも活用されており、脱炭素社会の実現に貢献する。

<TIVIP実装コンテナ(左)と従来リーファーコンテナ(右)>
20251007tivip1 1024x523 - タイガー魔法瓶/独自開発の真空断熱パネル「冷蔵コンテナ実証実権」保冷時CO2を45.9%削減

「ステンレス密封真空断熱パネル TIVIP」は、ステンレスの使用により、従来の非ステンレスの真空断熱材では得られなかった不燃性と高断熱性の長期間維持が可能となった。輸送用の保冷コンテナや建築資材に活用することで温度維持に必要な電気エネルギーの使用を抑えることができ、CO₂削減に貢献する環境に配慮した持続可能な資材となっている。

真夏日(平均気温32.3度)の兵庫県神戸市にて、TIVIPを追加実装したコンテナと従来のリーファーコンテナの消費電力を7時間測定する実験を行った。庫内を5℃に維持する設定で保冷機を稼働させたところ、従来コンテナは7時間(420分)を通して常に保冷機が稼働し続けたのに対し、TIVIP実装コンテナは高い保冷力によって稼働時間を5時間(300分)に抑制した。非稼働時間(OFF時間)を合計で120分確保できた。優れた断熱性能により、消費電力とCO₂排出量45.9%削減を達成した。

<実験結果>
20251007tivip2 1024x565 - タイガー魔法瓶/独自開発の真空断熱パネル「冷蔵コンテナ実証実権」保冷時CO2を45.9%削減

新技術は、大阪・関西万博の会場内外から、飲食店へ食材を輸送するための保冷ボックスにも採用された。長時間温度を維持できるため、通常のトラックでも冷凍・冷蔵品輸送や異なる温度帯の荷物を同時に運ぶ「混載輸送」を可能にする。混載輸送が可能になることでトラック台数の削減が実現し、CO2排出量の削減や人手不足問題の解決にもつながる。

ステンレス密封真空断熱パネルTIVIP[ティビップ]は、パネル内部を真空状態にすることで熱伝導を非常に低く抑えた高性能な断熱材。一般的な真空断熱以外の断熱材と比較して、非常に薄い厚みでも高い断熱効果を発揮する。

この特性により、省エネやスペース効率を重視する分野での使用が期待できる。また、ステンレスの使用により、従来の非ステンレスの真空断熱材では得られなかった不燃性と高断熱性の長期間維持が可能となった。ステンレス密封真空断熱パネルは、その卓越した断熱性能により、さまざまな産業分野での活躍が期待できる。特に、エネルギー効率や温度管理が求められる輸送分野や建築・建材分野において、次世代の技術革新に貢献する。

タイガー魔法瓶/「ステンレス密封真空断熱パネル」採用のリーファーコンテナなど発表

施設・機器・IT に関する最新ニュース

一覧

最新ニュース

一覧