全ト協/事故防止目指し、点検整備推進運動を全国展開

2023年05月22日 13:28 / 施設・機器・IT

全日本トラック協会は5月22日、2023年度「トラック運送業界における点検整備推進運動」の実施要項を公表した。

トラックを含め事業用自動車は、日常点検、定期点検などによる点検・整備の実施が義務付けられているものの、その実施状況は必ずしも十分とは言えず、不正改造の防止とともに、点検整備の確実な実施の徹底が求められている。

また、近年、急増している大型トラック(車両総重量8トン以上)の車輪脱落事故を防止するために、ホイール・ナットの緩みの点検の確実な実施が必要不可欠である。 このため、トラック運送業界として、より確実な点検整備を目指して、各都道府県トラック協会の協力のもと、「トラック運送業界における点検整備推進運動」を全国展開する。

実施は1年を通じて行うが、9月1日から9月30日までの1ヶ月間を全国統一の「自動車点検整備推進運動強化月間」に設定。また、これに加えて、地域事情に応じて各都道府県トラック協会が独自に設定する1ヶ月間を、「地方独自強化月間」として特に重点をおいて実施する。

点検項目については、まず、を法定定期点検項目(3ヶ月・12ヶ月)のうち重点点検項目として、燃料装置の「燃料漏れ」、電気配線の「接続部の緩み及び損傷」、制動装置のホース及びパイプの「漏れ、損傷及び取り付け状態」、ブレーキ・チャンバの「ロッドのストローク」を設定。

さらに、トラック運送事業者が保有する全ての大型貨物自動車について、本運動強化月間及び、地方独自強化月間中、法定点検時期の有無にかかわらず、一回以上、ホイール・ナットの緩みの重点点検を実施する。また、冬用タイヤへの交換後1ヶ月以内に車輪が脱落している傾向にあることから、冬用タイヤへの交換を予定している場合には、冬用タイヤ交換後に点検することとする。

なお、国土交通省が策定する大型車の車輪脱落事故防止にかかる「緊急対策」のトラック業界が取り組む実施事項と併せ、全ト協作成の「ストップ!車輪脱落事故~タイヤ交換作業の手法と方法~」の啓発資料活用により、日常点検及び定期点検の確実な実施に努める。

このほか、黒煙濃度の悪化に大きな影響を与えるエア・クリーナ・エレメント、燃料フィルタ、燃料噴射ポンプ等の点検・整備の自主的な実施について周知するほか、「DPF(黒煙除去フィルタ)等の後処理装置付き車の正しい使用方法に関する啓発」も行う。

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