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2023年05月25日 17:30 / イベント・セミナー
安全運転、事故防止、ドライバーの健康管理、DXによる業務効率化など、運輸・物流業界の課題を解決するソリューションを集めた展示会「運輸安全・物流DX EXPO」が5月24日~26日、東京ビッグサイトで開催された。
今回出展したのは45社。AIやドラレコ、通信技術を活用した最新のデジタコや管理システムから、アルコールチェッカーやアプリなどドライバーの体調管理に役立つアイテムまで幅広い最新アイテムが披露され、多くの来場者で会場内は賑わった。
<運輸安全・物流DX EXPO会場>
展示の中で特に目立ったのは、事故予防のためのアプリやツール類。運輸・物流業界は、慢性的な人材不足や高齢化に悩まされているのが実情だが、その中で安全をいかに確保していくかは、大きな課題といえる。
これを解決するサービスとして、次世代AIドラレコサービス「DRIVE CHART」をアピールしたのがGO。AIによる画像解析技術を採用したドライブレコーダーによって、運転状況を確認・分析することが可能なだけでなく、レポートも自動作成されるなど、手軽に運用できるのも利点である。今年2月の時点で契約車両数は5万台を超えており、導入企業からはリスク運転や事故が減少、特にわき見運転や一時不停止などが減ったという声が多いという。
<「DRIVE CHART」をアピールしたGOブース>
矢崎エナジーシステムは、5月末発売予定のドラレコ一体型デジタコ「YDX-8」を展示。最大10カメラまでの接続が可能になったことに加えてメインカメラも240万画素とし、高画質での映像記録が可能になったほか、AIを利用した画像認識機能を実装し、危険運転防止をサポートするなど安全管理機能を強化している。
<矢崎の最新デジタコ・TDX-8>
世界で初めてドライブレコーダを開発したデータ・テックは、高解像度(フルHD)対応映像機能と安全管理/運行管理機能が可能な最新AIデジタコ「SR Advance」を展示。またDoCoMAPと連携し、従来の車両動態管理システムに加えて、危険挙動の検知やリアル映像取得を可能にするなど、最新システムを紹介した。さらにここ数年需要が増加しているフォークリフト用ドラレコ「SR Fork Lift N」も展示。フォーク用ドラレコは各社から発売されているが、同社製品は旋回中の加減速挙動や急バックなども検出し、レポートで確認できるので予防安全にも役立っているという。
<データ・テックの最新AIデジタコ「SR Advance」>
居眠り運転や体調変化は、重大事故につながる可能性が高い。そこで、このリスクを低減するツールを展示したのがJUKIプロサーブ。運転席にセンサーを装着し、ドライバーの疲労度合いを常時解析・判定することで、集中力の低下や体調の急変をスマホで知らせる居眠り運転防止対策ツール「スリープバスター モバイルエディション」をアピールしていた。
<居眠り運転を防止する「スリープバスター」>
ドライバーの高齢化に伴って、認知機能の低下も大きなリスクとなりつつある。この対策として認知機能チェックとトレーニングを行うツールとして筑波大学と共同開発した「CFトレーナー」を展示したのがトライプロ。16種の中からランダムに表示されるテストに回答し、点数の変化によって認知機能の低下がわかるというもので、日々の乗務前に実施することでリスクを回避することができる。テストは1分未満のためドライバーの負担も少ない。
明電システムソリューションは、物流現場での安全教育として、仮想空間上で事故を体感できる「3軸VRシミュレータ」を展示。ヘッドマウントディスプレイ(HMD)のVR映像と連動して傾きや揺れ、衝撃を再現するモーションプレートで構成され、ハシゴからの転落やフォークリフトの転覆、積載作業での挟まれ等、多くの事故を体感することができる。レンタルやサブスクでも提供しているので、低コストで導入もしやすいのも特徴だ。
<VRで事故を疑似体験できる「3軸VRシミュレータ」>
日本鋭明技術は死角検知システムやドライバー見守りシステムなど、多彩な安全運転ソリューションを展示した。ドライバー見守りシステムは、ディープラーニングを行うことで誤認識が少ないのが同社の特徴。また自転車での配達の増加に伴って、巻き込み事故も増加しており、死角検知システムの需要も拡大しているという。なおトラック用システムとしては、低コストで積荷量を計測できるシステムを開発中とのことで、今後も期待される。
<日本鋭明技術の死角検知システム>
その他、DXを利用した車両管理システムなども数多く展示された今回の展示会だが、デジタルや通信の活用で高度な管理・事故防止が可能になったことに加えて、デジタル機器の操作に不慣れな高齢者でも扱えるよう自動化・簡易化が図られたツールも充実しつつある。自社の状況やニーズに合わせて、より細かく最適なツールが選択できる時代となりつつあることが実感できる展示会となっていた。