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2023年06月20日 10:51 / 施設・機器・IT
出光興産は6月19日、全固体リチウムイオン二次電池(全固体電池)の普及・拡大へ向け、21年11月に稼働した固体電解質の小型実証設備第1プラント(千葉県市原市)の生産能力を増強(完工時期:24年度内を計画)すると発表した。加えて7月より小型実証設備第2プラント(千葉県袖ケ浦市)の稼働も開始し、全固体電池の開発を進める自動車・電池メーカーなどへ固体電解質を供給する。
<出光興産 小型実証設備第1プラント>
同社は小型実証設備(第1プラント、第2プラント)で製造したサンプルを活用し、自動車・電池メーカー等のニーズを把握しながら開発を推進することで、迅速に適切な材料仕様を作成。小型実証設備での実証を足掛かりに、次のステージとなる大型パイロット装置での量産技術の確立とその先の事業化へつなげる計画としている。また、材料メーカーと共同開発にも取り組み、新しい高性能材料の開発も行っている。
<取り組みの概要図>
全固体電池は次世代EVのバッテリーとして本命視されており、トヨタが27年に実用化、日産も28年度までに市場投入、ホンダも20年代後半の市販化を目指すなど、各自動車メーカーとも開発に注力。長い航続距離に加えて、安全性が高く、急速充電が可能、形状の自由度の高さなど、全固体電池の基本特性は商用車への搭載にも適しており、バン~中小型トラックへの採用が期待されている。