部工会/2024年問題に向け共同輸送を推進

2023年12月25日 14:27 / 経営

日本自動車部品工業会(部工会)は12月15日、「物流自主行動計画」を公表した。

これは「物流2024年問題」に対し、荷主が取り組むべき事項として『物流ガイドライン」を取り纏め、業界団体ごとにガイドラインに沿った『物流自主行動計画」の23年12月までに策定・公表することを求める政府の要請に応えたもの。部工会では取引適正化タスクフォース傘下に「生管物流チーム」を立上げ、会員企業への実態調査の結果を踏まえて策定している。

まずガイドラインに基づく取り組みでは、『物流業務の効率化・合理化』として、「荷待ち・荷役作業等にかかる時間の把握」、「荷待ち・荷役作業等時間2時間以内ルール」、「物流管理統括者の選定」、「物流の改善提案と協力」、「適正な運送への協力」、「納品リードタイムの確保」を挙げている。

自動車部品物流では、サプライチェーンに関連した改善は従来から領域を跨いで進められており、前後工程は複雑に連鎖している。更なる物流業務の効率化・合理化のためには、より正確な時間把握、基準やルール、責任者の専任といった体制づくりの整備を行うことで乗務員の荷待ち、荷役作業など(荷積み・荷卸し)にかかる時間の短縮を図っていくとしている。

『安全の確保』では、より持続的な物流機能の維持のため、運転者等の物流事業者の安全の確保に継続して取り組むとし、「異常気象時等の運行の中止・中断等」、「荷役作業時の安全対策」を挙げている。

『運送契約の適正化』では、「運送契約の書面化」、「荷役作業等に係る対価」、「運賃と料金の別建て契約」、「燃料サーチャージの導入・燃料費等の上昇分の価格への反映」、「下請取引の適正化」を策定。

運転者が行う荷役作業等の対価を支払うものを明確化し、物流事業者に対し、当該荷役作業等に係る適正な対価を支払う。また、自ら運送契約を行わない場合においても、取引先から運送契約において定められた荷役作業等を確認し、当該荷役作業等が運送契約にないものであった場合は、対価を支払う者を明確化し、当該者から取引先又は物流事業者に対して別途その対価を支払うよう調整する、としている。

一方、業界独自の取り組みとして、「納入要件の基準ルールづくり」、「物流リソースの有効活用に向けた基盤の整備」に取り組む。

円滑な生産/物流を実現するために荷主間の納入要件を物流目線で見直し、納入荷姿、納入ロット、部品受渡し場(含む空箱)の基準ルールを設定し、関連する業務の標準化を図る。また共同輸送/引き取り物流/中継地活用など物流改善活動に取り組むと共に、それを支える包装資材の標準化及び情報共有基盤などの整備に物流事業者と連携して検討を進めていくとしている。

【物流適正化・生産性向上に向けた自主行動計画】

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