貨物軽自動車運送事業/適正化推進ロードマップ公開、2025年度に法令遵守の評価実施

2025年03月13日 13:43 / 経営

全国軽貨物協会、国土交通省、セイノーホールディングス、日本郵便、アマゾンジャパンなどが参画する「貨物軽自動車運送事業適正化推進会議」は3月10日、「貨物軽自動車運送事業適正化推進ロードマップ1.0」を公開した。

<貨物軽自動車運送事業適正化に関わる関係者>
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ロードマップは、短期目標(1年)・中期目標(3年)・長期目標(10年)で構成、適正化推進運動をキーワードに賛同者をつのり、業界あげての社会運動化を目指す。

短期目標(1年)は、2025年4月を起点として、改正法令を含む第1段階(法令遵守)の評価を初年度内に実施する。法令遵守では、関連法令(貨物運送事業法・道路交通法・労働関連法規等)を遵守し、安全運行管理・日常点検・酒気帯び確認など、最低限必要な義務を確実に実施しているかを評価する。

また、各事業者の遵法状況・安全対策を点検・評価し、結果をフィードバックする。さらに、K-LINK(軽貨物物流情報連携プラットフォーム)を通じた運行・取引データの収集・分析を開始し、課題抽出を進める。

中期目標(3年)は、第1段階(法令遵守)を過半数の事業者が明確にクリアすることが目標となる。また、第2段階(コンプライアンス遵守)を3割の事業者がクリアすることを目指す。コンプライアンス遵守では、行政や業界団体が策定する各種ガイドラインを整備・実施し、必要に応じて独自の上乗せ基準(例:安全統括責任者の配置、デジタル点呼システム導入など)に取り組んでいるかを評価する。

さらに、全国規模で優良事業者を認定し、社会的信用を高める仕組みを確立。K-LINKの普及促進により、業界標準化・データ連携が進み、事業者間の情報共有・相互協力を活性化する。

⾧期目標(10年)は、第1段階(法令遵守)を8割の事業者が明確にクリア、第2段階(コンプライアンス遵守)を過半数の事業者がクリアすることが目標となる。優良事業者の割合が飛躍的に高まり、業界全体の安全・取引環境・社会課題対応水準を底上げする。さらに、K-LINKが業界の共通基盤として定着し、省エネ走行や災害時対応にも活用されるなど、軽貨物業界がSDGsの達成に大きく貢献する未来を描いている。

全国軽貨物協会は、軽自動車貨物運送事業における軽貨物業界の健全な発展と持続可能な未来を目指して、適正化推進運動を展開している。運動の一環として、「適正化推進会議」を開催し、運行管理の適正実施、事故撲滅、そして多重請負構造の是正など、業界全体が取り組むべき課題について議論と実行を進めている。

「貨物軽自動車運送事業適正化推進会議」は、適正化推進運動の中核として、業界の健全な発展を目指して設立された。会議では、業界全体で直面する様々な課題に対応するための協議と具体的なアクションプランとして適正化推進ロードマップの策定を行っている。

国交省/貨物軽自動車運送事業における制度改正の解説動画を公開

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