ダイムラートラック/燃料電池トラックの夏季テストに成功、26年末から顧客での運用を開始

2025年09月19日 14:47 / 車両・用品

独ダイムラー・トラックは、次世代燃料電池(FC)トラックの夏季テストを行い、高い信頼性を実証した。

夏季テストはスイス南部のヴァレー州で実施。標高600m~2478mに及ぶ峠がある同地は、気温が35度を超える一方で空気が薄く、車両の冷却性能と熱管理には厳しい環境のため、極限条件下での信頼性の高い動作を検証するのに最適だという。

<高温下の夏のアルプスを走行する開発車両>
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テスト車両は、メルセデス・ベンツGenH2トラックのプロトタイプ4台。開発チームは運転挙動とダイナミクス、電動ドライブトレインの性能、熱管理、そして実際の負荷ピーク時における燃料電池、バッテリー、タンクシステム間の相互作用をテスト。数キロメートル先の上り坂を認識し、先を見越して電力供給を最適化する燃料電池トラック向けデジタルアシスタンスシステム予測パワートレイン制御の開発も実施した。

テストは数週間に渡って実施され、1万km以上を走行。システムは過酷な環境下でも安定した信頼性の高い性能を発揮し、得られたデータはその後の量産化に向けた開発に直接反映される。

ダイムラー・トラックは、次のステップとしてFCセミトレーラートラクタを100台の規模で生産し、2026年末から顧客での先行運用を開始する予定。FCトラックの本格的な量産は2030年代初頭を計画している。

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