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2023年07月19日 10:56 / 施設・機器・IT
東大発のスタートアップ、Yanekara(千葉県柏市)は7月19日、電気自動車(EV)の普通充電を遠隔制御できるEV充電コントローラー「YaneCube」の販売を開始した。同商品は18日に日本郵便の銀座郵便局に93台納入され、集配用EV車両の充電タイミングのコントロールに用いられる。
YaneCubeは、EV普通充電コンセントをクラウドから制御するEV充電コントローラー。業務用車両へのEV導入が進んでいるが、1つの拠点に複数台のEVを配備すると、EVの充電タイミングが重なることでピーク電力が増大し、電気代が高くなるという課題が発生するが、YaneCubeはこの充電タイミングを、施設や電力システムの状況に応じて最適に制御するというもの。電力インフラ全体としてもEVの充電が夕方のピーク需要と重なるタイミングで行われることで、電力の安定供給を阻害する要因となることが課題視されており、経済産業省でもEV充電器の遠隔制御機能の義務化の検討が進められている。
22年夏には日本郵便・晴海郵便局の集配用EV車両15台の充電を遠隔で監視・コントロールすることとで、郵便局全体における電力ピークを抑制する実証実験を実施し、年間約45万円のピークカット効果が確認されたという。通常は夕方の業務終了後に一斉に開始するEV車両の充電を、使用電力の少ない夜間帯にシフト、郵便局全体における使用電力のピークを抑制し、車両の充電を地域の電力需要が高い時間帯から避け、電力料金のコスト抑制につながったという。
<導入イメージ>
YaneCubeには、既設の充電コンセントに対して電気工事不要で設置できる「後付け版」と、充電器を新設する事業者向けの「新設版」の2タイプを設定。新設版は次世代自動車振興センター「クリーンエネルギー自動車の普及促進に向けた充電・充てんインフラ等導入促進補助金」の対象で、1台あたり税抜2900円、月額料金500円で導入が可能となっている。
<後付け版設置イメージ>
機能としては、複数台のEVの充電を事前に設定した上限値(kW)の範囲内で制御する「上限値制御」、事前に設定した時間に充電開始時間をシフトする「スケジュール制御」が可能。これらのアルゴリズムはクラウドで管理されるため、今後の状況に応じてアップデートが可能となり、電力市場価格に連動して制御する「市場価格連動制御」にも対応が可能となっている。
<上限値制御イメージ>