環境省と横浜市は6月4日、横浜港本牧ふ頭でヒアリを確認したと発表した。これは今年度の全国でのヒアリ初確認事例となる。
<ヒアリ>

6月2日に横浜港本牧ふ頭で確認されたアリについて、専門家による同定の結果、要緊急対処特定外来生物ヒアリ(Solenopsis invicta)であることが確認された。
環境省が実施する全国港湾調査の横浜港本牧ふ頭での調査において、調査事業者がコンテナヤード上で、ヒアリと疑わしいアリ計約550個体が舗装の継ぎ目から出入りしていることを確認したもの。確認場所周辺に殺虫餌(ベイト剤)を設置し、環境省が専門家に同定を依頼した。
3日、環境省から依頼を受けた専門家が、該当するアリについてヒアリであることを確認した。ヒアリの確認事例は、2017年6月以降で累計136事例となった。
<ヒアリが確認された場所>

現在、横浜市等と協力し、発見場所において調査と防除を実施し、定着防止の取組を進めている。
また、関東地方環境事務所から横浜市等の関係機関に対して、「ヒアリの確認があったことから、該当コンテナヤード及びその周辺の点検等を適宜実施すること」「ヒアリやアカカミアリを含むヒアリ類と疑わしいアリをコンテナや積荷で確認した場合は、密閉等により逸出を防ぎ、速やかに環境省に連絡すること」「ヒアリ類の疑いがある場合には、外来生物法に基づき、環境省からコンテナや積荷等の移動制限又は移動禁止の命令が出される場合があること及びヒアリ類と同定後には当該コンテナや積荷等の消毒又は廃棄の命令が出される場合があることに留意すること」「今後、環境省等が実施する調査に協力すること」を依頼した。
要緊急対処特定外来生物とは、外来生物法に基づき、「特定外来生物のうち、まん延した場合には著しく重大な生態系等に係る被害が生じ、国民生活の安定に著しい支障を及ぼすおそれがあるため、当該特定外来生物又はその疑いのある生物を発見した場合において検査、防除その他当該特定外来生物の拡散を防止するための措置を緊急に行う必要があるもの」として政令で指定するものを意味する。
■ヒアリの防除に関する基本的考え方 Ver.4.1
https://www.env.go.jp/nature/intro/2outline/attention/file/hiariboujo.pdf
■横浜港本牧ふ頭におけるヒアリの確認について
https://www.env.go.jp/press/press_05041.html
福岡県/福岡県トラック協会に特定外来生物ヒアリとアカカミアリの対応依頼