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2023年11月29日 15:36 / 施設・機器・IT
国土交通省、日本物流団体連合会、日本ロジスティクスシステム協会は11月29日、「官民物流標準化懇談会 モーダルシフト推進・標準化分科会」においてとりまとめた「各検討事項に関する方向性と施策」を公表した。
これは、2030年度にはトラックの輸送力が34%不足すること、また、2050年カーボンニュートラル実現の必要性も踏まえ、トラック輸送から鉄道や船舶へのモーダルシフトを強力に推進することが不可欠であることから、目指すべき目標を設定し、関係者がその実現に向け取組を進めるために検討を重ねてきたもの。
具体的には、「鉄道・内航海運への輸送シフト」、「大型コンテナ導入の方向性」、「コンテナ専用トラック、シャーシ、コンテナ、関連設備等の導入方策」の3点で取りまとめられている。
まず「鉄道・内航海運への輸送シフト」については、鉄道はコンテナ貨物、内航海運はフェリー・RORO船等について、輸送量・輸送分担率を今後10年程度で倍増させるべく、取組みを進める。
<鉄道・内航海運の輸送量・輸送分担率>
これにより増加する輸送量(6800万トン)は、営業用トラック(普通車)約3万台分の年間輸送量に相当。営業用トラック(普通車)は約93万台であり、増加分の輸送量はそのうちの約3.2%を占めるものと推測されている。
「大型コンテナ導入の方向性」については、31ftコンテナの利用拡大を優先的に促進しつつ、中長期的に40ftコンテナの利用拡大も促進していく。
31ftコンテナについては、大型トラックと容積が等しく、輸送管理や積荷作業を変更する必要がないこと、鉄道輸送では31ftコンテナの利用が進んできていること、標準仕様パレット積載時のデッドスペースが少なく、12ftコンテナと比べ手荷役の削減が期待できるとしている。
また40ftコンテナについては、国際貨物の海上輸送で標準となっているものの、鉄道輸送では既存インフラが輸送のボトルネックになっているため、低床貨車等の導入を進めていくとしている。
「コンテナ専用トラック、シャーシ、コンテナ、関連設備等の導入方策」では、まず鉄道による貨物輸送については、現状の31ftコンテナ(約3600個)を効率的に活用しつつ、新たに1万4000個程度の31ftコンテナを追加導入する。
しかし現状では大型コンテナに対応可能な物流施設・貨物駅が限られていることから、コンテナホームの拡幅、線路改良、路盤強化等の施設整備が必要となる。またトップリフター、フォークリフト、コンテナ専用トラックなど荷役機器の拡充や、積み替えステーション、多機能倉庫、パレットデポ等の設備増強も加速させていく必要があり、これらに向けた支援が求められるとしている。
またああ国際海上コンテナ輸送に必要な低床貨物車の導入や、貨物駅・ネットワークの災害対応能力を含む機能強化などへの取り組みも必要としている。
一方、内航海運については、大型コンテナを円滑に輸送すべく、シャーシ等の必要数確保や新船の投入、船舶の大型化が必要。またコンテナやシャーシ置き場、岸壁の整備など、内航フェリー、RORO船ターミナルの機能強化も促進する必要があるとしている。