損保ジャパン、OKI/トラック滞留時間可視化サービスの提供開始
2024年05月09日 17:51 / 施設・機器・IT
損害保険ジャパン(損保ジャパン)は5月9日、グループのSOMPOリスクマネジメントと、沖電気工業(OKI)が、ETC2.0プローブデータを活用した「トラック滞留時間可視化サービス」の提供を4月から開始したと発表した。
<トラック滞留時間可視化サービスの概要図>

ETC2.0プローブデータとは、路側に設置されたアンテナでETC2.0車載器を搭載した車両の位置や速度などを200m間隔で取得した走行データ。
同サービスでは、OKIが施設を出入りする車両に限定した「ETC2.0特定プローブ情報」を取得できる事業者として、車両運行管理支援クラウドサービス「LocoMobi2.0」を提供。
SOMPOリスクマネジメントが、荷主や物流事業者が出入りする施設を保有する事業者に対して、施設を出入りするトラックのETC2.0車載器から取得できるデータ(走行車両の精緻な位置・軌跡など)をもとに車両ごとの滞留場所と滞留時間を測定し、可視化したレポートを提供するほか、長時間滞留となる原因などについて、専門コンサルタントがデータを分析・調査し、解決に向けた対応を支援する。
分析には、SOMPOリスクマネジメントが構内事故防止などを目的とするリスクアセスメントとコンサルティング業務を通じて蓄積してきた知見や関係者へのヒアリング結果に加え、OKIの持つETC2.0プローブデータの収集・蓄積・処理に関するノウハウを活用している。
日本政府は、官民ITS(高度道路交通システム)構想で「国民の豊かな暮らしを支える安全で利便性の高いデジタル交通社会を世界に先駆け実現する」ことを2030年の目標として掲げている。また、交通の「安心・安全」や「利便性」などを向上させるとともに、多軸的なデータの利活用による「移動に関わるあらゆる社会課題の解決」を目指している。
特に、物流業界では慢性的な人手不足により物流が停滞する2024年問題が懸念されており、同問題を解決するために、政府は荷主事業者に荷待ちや荷役作業などに要する時間(滞留時間)を把握し、これらを2時間以内とすることを求めるなど、物流の効率化に向けた具体的な取組みの方針を示している。
こうした背景を受けて、2社は官民ITS構想の実現に必要となる交通・物流に関する社会問題の解決を目的として「トラック滞留時間可視化サービス」の提供を開始した。
<ETC2.0プローブデータを自動車事故の事故査定業務で活用するための実証実験>

また、損保ジャパン、SOMPOリスクマネジメント、OKIの3社は、ETC2.0プローブデータを自動車事故の事故査定業務で活用するため、4月~7月にかけて実証実験を実施する。
実証実験では、ETC2.0プローブデータから自動車事故での車両のハンドリングや速度などの走行データや道路情報を取得・分析し、より正確な過失割合を迅速に算定するためのシステムの検証を実施する。
現在、自動車事故の査定業務では、事故の報告を受けた際に事故地点や事故時間などの情報を事故当時者に聴取し、聴取内容に基づいた過失割合の算定などを行っているが、実証実験を通じて、2025年3月までに自動車事故の当事者の記憶に頼らない過失割合の算定システムの稼働を目指す。
今後、損保ジャパン、SOMPOリスクマネジメント、OKIの3社は、ETC2.0プローブデータを活用したモビリティ事業での新サービスの開発を継続して検討していくほか、移動に関する社会インフラ全体の強靭化・高度化のため、各社のデータ共用とAI活用を促進することで、より多くの商品やサービスの開発を目指していくとしている。
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