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2025年01月28日 15:00 / 経営
政府は1月28日、2024年問題に対応するため、昨年5月に公布した物流改正法(流通業務の総合化及び効率化の促進に関する法律及び貨物自動車運送事業法の一部を改正する法律)の施行期日を4月1日に閣議決定した。
4月1日から施行されるのは、荷主及び物流事業者に対する荷主等に対する努力義務等(物流総合効率化法:物効法)と、実運送体制管理簿の作成、運送契約締結時の書面交付、軽トラック事業者における貨物軽自動車安全管理者の選任等(貨物自動車運送事業法)。
<荷主・物流事業者に対する規制的措置>
出典:国交省発表資料
法改正により、荷主(発荷主・着荷主)、物流事業者(トラック、鉄道、港湾運送、航空運送、倉庫)に対し、物流効率化のために取り組むべき措置について努力義務を課し、該当する措置について国が判断基準を策定する。取り組むべき措置としては、「荷待ち時間の短縮」「荷役時間の短縮」「積載率の向上」などを想定している。
具体的には、取組状況について、国が判断基準に基づき指導・助言、調査・公表を実施する。また、⼀定規模以上のもの(特定事業者)に対しては、中長期計画の作成や定期報告等を義務付け、中長期計画の実施状況が不十分な場合、国が勧告・命令を実施する。さらに、特定事業者のうち荷主には物流統括管理者の選任を義務付ける。
<貨物自動車運送事業法が求める規制的措置>
出典:国交省発表資料
貨物自動車運送事業法では、トラック事業者の取引に対する規制的措置と軽トラック事業者に対する規制的措置を規定している。
トラック事業者に対しては、運送契約の締結等に際して、提供する役務の内容やその対価(附帯業務料、燃料サーチャージ等を含む。)等について記載した書面による交付等を義務付ける。
また、元請事業者に対し、実運送事業者の名称等を記載した実運送体制管理簿の作成を義務付ける。
さらに、下請事業者への発注適正化について努力義務を課すとともに、⼀定規模以上の事業者に対し、該当する適正化に関する管理規程の作成、責任者の選任を義務付けている。
軽トラック事業者に対しては、必要な法令等の知識を担保するための管理者選任と講習受講、国交大臣への事故報告を義務付けた。
法改正は物流の持続的成長を目指した施策で、KPI(Key Performance Indicator・重要業績評価指標)として施行後3年、2019年度と比べ、荷待ち・荷役時間で年間125時間/人削減、積載率向上により、16%の輸送能力増加を目指している。