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2024年02月21日 15:54 / 交通
国土交通省道路局は2月21日、「自動物流道路に関する検討会」の第1回検討会を開催した。
<検討会の様子>
この検討会は、物流危機への対応や温室効果ガス削減に向け、新たな物流形態として、道路空間をフル活用した「自動物流道路」の構築に向けた検討を行うもの。今後、複数回の検討会や関係者へのヒアリングなどを重ねて今夏には中間取りまとめを行い、10年後の実用化を目標としている。
具体的には、クリーンエネルギーを利用して持続可能な物流を実現するとともに、中央分離帯や路側帯、高速道路下の空間など、これまで使われていなかった道路空間を活用することで、高齢化やドライバー不足に対応し、トラック輸送をサポートしていくことを狙う。
初開催となった同日の検討会では有識者、関係団体で構成された委員が集まり、物流業界の現状と課題、海外での新技術を活用した物流システムの事例報告などが行われ、今後の方向性について意見交換がなされた。
冒頭、挨拶に立った国交省の丹羽克彦道路局長は「物流は国民の生活、また経済活動を支える社会インフラだが、2024年問題をはじめとする構造的な物流危機、またカーボンニュートラルへの対応などの課題に直面しており、その対応の一つの手段として道路空間を活用した自動物流道路の構想が提言されている。また総理の施政方針演説でも道路空間をフル活用した自動物流システム構想を早期に実現していくという発言があり、今後10年で実現するという、かなり野心的な目標を掲げて、この切迫する物流危機への対応をスピード感を持って実現できるよう目指していきたい」と背景を説明し、「物流の在り方を、よりよく改正する大胆なプロジェクトにしていきたい」と力を込めた。
<国土交通省丹羽道路局長>
また委員長を務める東京大学大学院工学系研究科の羽藤英二教授は「物流は、ドライバー不足、担い手不足、そして急増してきた物流の需要、これをどのように解決するか非常に難しい状況に置かれている。その中で自動走行という新しい技術が、道路交通の中に登場してきている。これを我々はどう使って解決するか問われている状況にある」と述べ、海外の先行事例も参考にしながら「政府の方針として10年が示されており、これに応える答を一定期間の中で出す」と意気込みを語った。
<東京大学大学院工学系研究課科 羽藤英二教授 >
集まった委員からは、モーダルシフトの新しい輸送モードの一つとしての期待や、フィジカルインターネットとの整合、パレットの標準化など海外輸送との連携など活発な意見が出された。今後、技術的な課題や需要予測も含め、制度設計を進めていくとしている。